スズキ　アドレスは球数も豊富なロングヒットモデルです。

 

スズキの50ccスクーターの中でもロングセールスを続けるアドレスシリーズ。

 

1987年に発売開始となった初期型から一貫してメットインスペースを採用しました。

 

アドレスは7.0psと上限値からは少し控え目としたことで、2ストロークエンジン特有のパンッと弾けるようなスロットル開閉による暴れ方が抑えられた扱いやすさが人気を集め、現在の4ストロークエンジン搭載モデルまで冠を有する人気スクーターとなりました。

 

アドレスは1988年からはフロントにディスクブレークを採用したAddress Tuneが新たにラインナップに加えられ、スクーターでもスポーティな走りの出来る画期的なマシンとして人気を高めました。

 

その後も1990年にはフルモデルチェンジを行い「アドレスV50」の車名となり、翌年1991年には上位モデルとしてアドレスV Tuneが追加。

 

以降はアドレスV50の車名でTuneと同一仕様車が販売され、扱いやすく乗りやすいエンジンと高い制動性、後続車であったセピアシリーズよりもコンパクトながら使い勝手のよい人気スクーターとして販売されました。

 

アドレスは2ストロークエンジンの生産が終了となった現在でも愛され続けるロングヒット車として、スズキ50ccスクーターのフラッグシップモデルとして認知されています。

 

出典:http://www2.suzuki.co.jp/bikeshop/tenjingawa-factory-kadono/detail/40759

 

アドレスはコンパクトにまとまった車体ながらも重心バランスが良く、抑えられたエンジン出力もあって雨天時でも当時ライバルであったヤマハ・JOGシリーズなどよりも制動性が良いことが特徴です。

 

うっかり事故の可能性が低く(余談ですがJOGシリーズはピーキーなエンジン特性の為に信号待ちでアクセルをうかつに開けて車体が暴れて他車との接触事故、というケースが多かった。)、アドレスは原付免許取立てのビギナーから、通勤用の足としてセカンドバイクを求めるベテランまで乗り手を選ばない従順さが持ち味でした。

 

アドレスのこのバランスの良い車体に、99ccまでボアアップしたエンジンを搭載した「AdressV100」が1991年に登場したことにより、快速通勤車としてますます人気を高めたアドレスシリーズはその後の環境規制によって、4ストローク124ccエンジンを搭載したAdressV125に至るまで多くのシーンで長く走れる普段使いのベストスクーターとして現在の中古車市場でも安定した人気のあるマシンです。

 

アドレスは2ストロークエンジンの初期型でも燃費性能が良く、フルに回して乗ったとしてもリッターあたり30kmは走るという維持費の安さが魅力的です。

 

アドレスは大ヒットを受けてリミッターカットを始めとする社外カスタムパーツも潤沢にあり、消耗品も手軽な価格で購入できることから、販売当時から続く「オーナーを選ばない」所は購入・維持の面でも活きています。

 

スズキ　アドレスのシャープでスリムなボディは現行車と比べても十分な魅力があり、買って損をしない原付バイクとして太鼓判を押せる一台です。