バイク漫画【バリバリ伝説】はモチベアップの教科書!熱すぎる内容を解説!

 

 

バイク好きなら誰もが知っている漫画バリバリ伝説。一度は聞いたことがありませんか?

 

バリバリ伝説はバイクブーム真っ只中でもあった1983年から1991年まで少年マガジンで連載され、社会現象にまで発展し、現在でもかなりのファンがいるほどするほど圧倒的な人気を集めた漫画として有名です。

 

そんなロードレースの金字塔とも言えるバリバリ伝説のストーリーや魅力的な登場人物、実在したバイクやライダーについて徹底的にご紹介していきます!

 

そして気になった人は古本屋で購入して読んでみてください!

 

 

 

バリバリ伝説は日本人チャンピオンが生まれるまでのシンデレラストーリー!?

 

バリバリ伝説を一言でご紹介すると、峠の走り屋でもあった高校生ライダー巨摩 郡(こま ぐん)が、レースの世界に足を踏み入れ、アマチュアライダーから世界チャンピオンになるまでのサクセスストーリーです。

 

一見シンデレラストーリーのようにも見えますが、世界チャンピオンになるまでに様々な困難が立ちはだかります。

 

しかし持ち前の負けん気と天才的な才能で数々の試練を乗り越えていくなど、かなりの細かいストーリー設計である特徴もあります。

 

当時の単行本は全38巻。その後のワイド版・文庫版はそれぞれ全20巻のボリュームとなっています。

 

作者は大人気ドリフト漫画「頭文字D」で有名な、「しげの秀一」さんで、リアリティある車やバイクの描写が有名です。特に作中に登場するバイクの臨場感がハンパなく、レースシーンでは実際に排気音やロードノイズが聞こえてくると言っても過言ではありません。

 

また、主人公の豪快なライディングや、逆境を自らの手で切り開くところが、当時の読者の胸を打ち、大きな影響を与えたとも言えるでしょう。

 

しかも漫画が始まった1980年代はバイクブーム 真っ只中。国内の4台メーカー(ホンダ・ヤマハ・スズキ・カワサキ)から毎年のように新型が発表されるほどで、街中にはレーサーレプリカが溢れかえっていました。

 

そのため当時は漫画の影響を受けた若者たちが、峠で公道レースを行ったり、バリバリ伝説を読んだ若者がレーサーを目指して鈴鹿に行く人が跡が絶えなかったりと、かなりの影響力だったようです。

 

そんなバリバリ伝説のストーリーは、

 

     

  • 高校生時代(4耐編)
  •  

  • 国内レーサ時代(全日本選手権編)
  •  

  • WGP時代(GPライダー編)

 

と3部に分けられます。特に郡が高校生時代の物語でもある1部が若者に与えた影響が大きかったようですね!

 

それでは若者の人生に大きな影響を与えたバリバリ伝説のストーリーを見ていきましょう!

 

1部:高校生時代(4耐編)

 

高校生の巨摩 郡(こま ぐん)が同級生の沖田 比呂(おきた ひろ)と峠をバイクで走る毎日を送っていたが、ある日関西から転向してきた聖 秀吉(ひじり ひでよし)に抜かれ、お互いに意識し合い、切磋琢磨する関係になります。

 

その後、レーシングチームを持つ同級生一ノ瀬 美由紀(いちのせ みゆき)と出会い、鈴鹿4時間耐久ロードレースを目指すことになります。

 

エリートのビジネスマンを父親に持つ郡と、貧しい育ちの秀吉とはお互いの考え方も走らせ方も違いますが、2人とも天才的なライディングテクニックを持っていたため、見事4耐を制することになります。

 

しかしその後の峠道で秀吉が事故死し、郡は秀吉の意志を継ぐ形のようにプロライダーを目指していきます。

 

1部が4耐編の構成となっており、おそらくバリバリ伝説の中でも一番読者に影響を与えた部分だと思います。

 

峠を走るCB750Fや、GSX750Sなどのバイクもリアルに描かれており、読んでいると思わずバイクに乗りたくなる内容です。

 

2部:国内レーサ時代(全日本選手権編)

 

高校卒業後は全日本選手権250ccクラスに参戦する郡は、持ち前の天才的なライディングテクニックにさらに磨きがかかり、国内B級ライセンスでありながらA級ライセンスのライダーに混じり、優勝争いを繰り広げます。

 

最終戦鈴鹿では、WGPのGP500クラスとGP250クラスに参戦するカルロス・サンダーとの死闘を制し、年間チャンピオンに輝きます。

 

実は国内レース時代はあまり有名ではありませんが、郡のライバルである星野アキラやカルロス・サンダーなど強力なライバルが登場し、郡が大きく成長する部分でもあります。

 

また、星野アキラが郡の激しい走りを真似して苦しみながらも自分のものにする姿は、現代の私たちにも重要なことを教えてくれている気がします。

 

3部:WGP時代(GPライダー編)

 

婚約者の伊藤 歩惟(いとう あい)と共にヨーロッパに渡り、いよいよ最高峰クラスであるGP500クラスに挑戦していきます。500ccというモンスター級のハイパワーに最初は苦戦するものの、徐々に頭角を現していきます。

 

そしてヤマハのバイクに対して性能が劣ったり、危険走行による出場停止処分などの困難を経て、やがてホンダのエースとしての地位を気付き上げます。

 

最後はヤマハの天才ライダー、ラルフ・アンダーソンとのルーキー対決を制し、見事世界チャンピオンに上り詰めるのです。

 

特に最終戦の鈴鹿での死闘は、バリバリ伝説の中で最も有名なシーンかもしれません。

 

漫画の中であれ、日本人の世界チャンピオンが誕生した瞬間として、かなり有名なシーンでもあります。

 

ちなみに最高峰クラスであるGP500で優勝した日本人は岡田忠之さんや阿部典史さんなど数名が存在しますが、最高峰クラスの日本人チャンピオンはいまだに一人も到達していません。

 

年間チャンピオンを達成することはそれくらい偉大なんですね!

 

バリバリ伝説に登場する主要な登場人物

 

バリバリ伝説は作中に登場する人物も魅力的なキャラクターが多いのも、人気の理由の1つでもありますので、主要な登場人物をご紹介していきます!

 

 

巨摩 郡(こま ぐん)

 

バリバリ伝説の主人公。高校一年生まではアメリカで育ち、モトクロスの経験もあります。

 

ビジネスマンとして成功した父親と離れ、日本で一人暮らしをしている時に峠を走り回っているだけの少年でしたが、一ノ瀬 美由紀の誘いによりサーキットデビューを果たし、人生が大きく変わります。

 

長身で鋭い目つきが特徴で、性格はかなりの負けず嫌いのため腕っぷしはかなりのもの。興奮すると髪の毛がぴょこぴょことはねる特徴もあります。

 

聖 秀吉(ひじり ひでよし)

 

高校時代の最大のライバルにして最高の戦友。出会った頃やコンビを組んでいた時は郡とかなり険悪な中でしたが、共に戦い4耐を制覇したことをきっかけに、最高のパートナーだったと気付きます。

 

「カタナ」と呼ばれるGSX750Sを操り、自称「裏六甲のウンチーニ」とも呼んでいましたが、腕前は郡をも凌ぐとされていました。

 

4耐でのクレバーな走りを評価され、高校卒業後はプロチーム入りが内定していましたが、峠を走っている時に転倒しているライダーを避けようとして車と衝突。他界してしまいます。

 

しかし本作中の重要なシーンで再登場する重要人物でもあります。

 

伊藤 歩惟(いとう あい)

 

郡の彼女でバリバリ伝説のヒロイン的存在。一般的な家庭環境で育った普通の女の子でしたが、郡のレース活動を応援するうちに徐々にチームの一員となります。

 

少女時代はショートカットで幼さが残っていましたが、2部からはかなり大人っぽい容姿に変化しているのも本作の見どころの一つだったみたいですね。

 

3部からは郡の婚約者として共にWGPにレースを転戦し、チームのHRCのムードメーカー的存在にもなっています。

 

一ノ瀬 美由紀(いちのせ みゆき)

 

郡たちの同級生で、「みぃ」と言う愛称で呼ばれています。大企業の経営者でもある父親を持ち、自身も高校生ながら「イチノセレーシングクラブ」のオーナーを務めています。

 

日本人の世界チャンピオンを輩出したいという夢があり、峠で出会った郡の素質をいち早く見抜き、サーキットの世界に導きます。

 

彼女自身もライダーとしての腕前がかなり高く、沖田比呂と共に鈴鹿4耐に参戦しています。

 

沖田 比呂(おきた ひろ)

 

郡の友達で、乗りの軽いお調子者。郡と共に愛車のZ400GPで峠を走っており、イチノセレーシングクラブで4耐を目指します。

 

才能が無いことをコンプレックスとしていましたが、努力は怠らず、決勝中に転倒し負傷した美由紀をかばいながら見事4耐完走を果たします。

 

高校卒業後は郡とは違う道に進むため、2部以降はほとんど登場しませんが、整備士養成の専門学校に通いながら実家の八百屋の手伝いをし、将来はバイク屋を経営したいという夢を持ちながら生活しているようです。

 

星野 アキラ(ほしの あきら)

 

全日本250cc時代における郡のライバルの一人で、ヤマハTZ250に乗るライダーです。郡の走りに憧れ走り方を真似ようと試行錯誤するうちにどんどん頭角を現し、郡とチャンピオン争いを始めます。

 

ルーキーながらもヤマハからワークスマシンが提供され自信を覗かせていたものの、最終戦鈴鹿ではサンダーに挑むもあえなく完敗し、郡に敬意を抱くようになります。

 

また、WGPアメリカラウンドにもスポット参戦しますが、周りのレベルの高さについていけず、13位がやっとで打ちのめされてしまいます。

 

島崎 浩一(しまざき こういち)

 

全日本選手権のシーズン途中からイチノセレーシングにか加入したエンジニアで、元WGPライダーの経歴も持っています。

 

彼の手がけるエンジンは限界のピークパワーを引き出す特性がありますが、郡に出会うまではなかなか乗りこなせるライダーがいませんでした。

 

馬力が劣るワークスバイクに対抗するため、超過激なチューニングをした「シマザキスペシャル」は、郡のライディングテクニック向上のきっかけも与えたほど相性が良く、WGPでも「チーム・シマザキ」として郡に同行します。

 

カルロス・サンダー

 

アメリカ出身のホンダワークスライダーで、WGP250ccクラス参戦初年度でチャンピオンを獲得し、500ccにステップアップする才能あふれるライダー。ホンダの要請で全日本選手権の最終戦にスポット参戦することになり、郡と出会います。

 

日本人のレベルを軽視したりと、プライドの高さが目立ちますが、ことごとく郡の後塵を廃し、最後にはようやく郡の才能を認める形となりました。

 

ラルフ・アンダーソン

 

長く伸ばした金髪が特徴的で、郡の最大のライバル。「キング・ケニー」の秘蔵っ子としてシーズン途中のイタリアGPからスポット参戦します。

 

エースライダーのランディ・マモラを転倒に巻き込んで負傷させてしまいますが、その代役としてGPにレギュラー参戦することになります。そして天才的なライディングが評価され、あっという間にヤマハのエースライダーに抜擢されます。

 

郡とはかなり対照的なライディングで、レース以外でも犬猿の仲とされています。しかし郡の才能はリスペクトしており、コース上では毎戦一進一退の攻防を繰り広げます。

 

梅井 松尾(うめい まつお)

 

ホンダワークスの代表で、おかっぱ頭の髪型が非常に特徴的です。郡には厳しく接しながらも誰よりもその才能を高く評価しています。

 

郡にだけ他のワークスマシンとは異なった方向のチューニングを施されたバイクを提供したりと、ロスマンズ・ホンダからとの揉め事になったこともありますが、郡の出場停止処分に対する激しい抗議や、涙ながらに謝罪する姿から、郡にとってなくてはならない存在となります。

 

名前の由来は、当時ホンダF1監督だった桜井淑敏さんと、HRC監督だった福井威夫から取って付けられています。

 

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バリバリ伝説3部に登場する実在するライダー達

 

バリバリ伝説3部のGPライダー編では、当時の現役ライダーもたくさん登場していることで有名です。

 

さすがに当時GPに参戦していた日本人ライダーは登場していませんが、

 

     

  • ワイン・ガードナー
  •  

  • エディ・ローソン
  •  

  • ランディ・マモラ

 

などの有名ライダーも登場していたので、主人公の巨摩郡と一緒に走っていたことに興奮を覚えた人も少なくありません。

 

今でこそMOTO-GPと呼ばれる最高峰レースもありますが、現在は電子システムの発達によりかなり扱いやすくなったと言われています。

 

一方、当時はハイパワーなエンジンに耐えられるだけの車体やタイヤでは無かったため、バイクのコントロールは全て人間の感覚が頼りでもありました。

 

もちろん現代のライダーも神がかった技術を持っている人ばかりですが、当時実在するGPライダーの腕前の高さは言うまでもありません。

 

では作中に登場するGPライダーをちょっと見てみましょう!

 

ワイン・ガードナー

 

ロスマンズホンダのエースライダーで、1987年のGP500チャンピオンでもあるワイン・ガードナーは、実は日本でレースキャリアを開花させた日本育ちのライダーとして有名です。

 

18祭の時にオーストラリアでレースキャリアをスタートさせたガードナーは、当時のモリワキ代表である森脇護さんがライダーを探していると言う話を聞き付けました。

 

そして猛アピールの末、見事にモリワキのスーパーバイクライダーに抜擢されます。

 

そんなガードナーは1981年の鈴鹿8耐の予選で、従来までのポールポジションタイムを一気に3秒近く上回るタイムを叩き出し一役有名になります。

 

また、英国スーパーバイク選手権にも出場し、その才能を認められGPライダーとしてデビューを果たします。

 

当時はパワーではライバルに勝るがハンドリングでは劣ると呼ばれていたバイクを見事に操り、1987年には悲願の年間チャンピオンにまで上り詰めました。

 

しかし度重なる大怪我により、1992年に引退することになります。

 

しかしガードナーは最高峰クラスでもあるGP500クラスで18勝を挙げるなど、数々の栄光を打ち立てた人でもあるため、バイク好きなら知らない人はいないと言っても過言ではありません。

 

 

エディ・ローソン

 

「ステディ・エディ」の異名を持つアメリカ人のエディ・ローソンは、クレバーな走りが印象的なライダーで、メーカーを問わずどのようなバイクでも乗りこなせる天才的なライディングが印象的でした。

 

当時のグランプリライダーは、どちらかと言えばイケイケで転倒も多かったのですが、反面レースキャリアを短くしてしまうリスクもありました。

 

そんなライダーと争う中でもエディは機械のように正確でクレバーなライディングをし、キャリアの中で4度の世界チャンピオンに輝きます。

 

エディは12歳の時からダートトラックを始め、1980年にロードレースデビューを果たし、カワサキのAMAスーパーバイク選手権に参戦します。

 

そして1981年、1982年にチャンピオンを獲得すると、翌年にはケニー・ロバーツのチームメイトとしてヤマハチームと契約し、GPデビューを果たすことになります。

 

ヤマハ時代には3度のチャンピオンになり、1989年のホンダに移籍した初年度には自身4度目のチャンピオンに輝きます。

 

そして1992年をもって惜しまれながらも現役を引退しましたが、引退後はアメリカを中心に開催されている4輪レースに参戦したり、日本のモータースポーツイベントに出席するなど、モータースポーツ振興にも一役買ってくれています。

 

ランディ・マモラ

 

ランディ・マモラはコーナー中に外側のステップから足が外れる独特なフォームが「マモラ乗り」と呼ばれ、日本でも人気があるライダーでした。

 

18歳にヨーロッパへ渡り、19歳の若さでWGPデビューを果たし、各メーカーを渡り歩いたライダーでもあります。

 

アメリカ人としてはかなり小柄で、陽気でショーマンシップにもこだわる人柄は、日本だけでなく世界中に多くのファンを持っていたライダーとして有名です。

 

また、彼は雨のレースでの速さは際立っており、鈴鹿で開催されたグランプリでは2位に約42秒もの大差をつけるぶっちぎりの独創優勝を果たすほどの腕前を持っています。

 

当時のGP500クラスのバイクを雨の中コントロールするのは、コース上にとどまるだけでも一苦労だったそうで、ランディ・マモラのコントロール技術はかなりのものだったようですね!

 

残念ながらGP500でのタイトル獲得はありませんが、MotoGPの殿堂入りとされる「レジェンド」に名前が刻まれています。

 

バリバリ伝説に登場するバイク

 

バリバリ伝説が始まった時はバイクブーム真っ只中。バイク好きの若者は基本的に峠に集い、我こそはと速さを競っていました。もちろんバリバリ伝説内で登場するバイクは実在するものばかりです。

 

しかもバリバリ伝説が人気すぎて、漫画のおかげで名車となったバイクも少なくありません。ちょっと詳しく見てみましょう!

 

ホンダ CB750F

 

大型免許を取得する時の教習車としても知られるCB750ですが、バリバリ伝説が流行っていた当時は、大型免許を取得するには免許センターで一発合格しなければいけないというかなり狭き門だったようです。

 

何回も何回も落ちてやっとの思いで乗れる大型バイクを所有している人は一目置かれる存在でした。

 

そんなみんなの憧れのバイクだったのCB750F。特に漫画の主人公の巨摩 郡が乗っていたため、一気に名車となりました。

 

もともとCBシリーズの「ドリームCB750FOUR」の後継モデルとして作られたもので、空冷4ストローク4気筒のエンジンが搭載されています。

 

また、従来のCBシリーズはSOHCが採用されていましたが、CB750FのエンジンはDOHCが採用されたため、かなり高回転まで回るエンジンとなっています。

 

さらに前後ともディスクブレーキ、ハンドルはセパレートハンドルを採用したりと、当時のフラッグシップモデルとして最先端のバイクとして販売されていました。

 

エンジンが重く、車体もかなり大型化されたものの、当時の馬力の中ではかなりハイパワーな68馬力を出力し、優れた運動性能を持つ大型モデルのお手本のようなバイクとなっています。

 

主人公の巨摩 郡は重い車体のCBをひらひらと操り、峠道を駆け抜けます。また、作中には曲がりきれない時はガードレールを思いっきり蹴飛ばして方向転換する「ガードレールキックターン」も流行りました。

 

スズキ GSX750S カタナ

 

郡の4耐のパートナーである聖 秀吉の愛車であるGSX750Sは、「カタナ」の愛称で人気があります。

 

元々1983年に販売された時はネイキッドバイクの形状でしたが、高速走行時の空気抵抗を軽減させるために大型のスクリーンがついたアッパーカウルが取り付けられて販売されることになりました。

 

また、3代目のカタナは当時のスーパーカーブームの影響もあり、バイクでは非常に斬新な格納式ヘッドライトを採用して注目を集めたのも有名です。

 

さらに当時のカタナの面白い話があります。

 

GSX自体は国内だけでなく、グローバルモデルであったため、実は輸出用の排気量は1100ccのエンジンを搭載していました。

 

そのため750ccのカタナは国内向けに排気量が縮小されたもの思われていましたが、実はエンジンのベースはGSX750Eで、全く別物だったのです。

 

つまり輸出用を国内用のカタナは、エンジンが全く別物が搭載されて販売されることになったのです。

 

それ以外にも日本国内向けは認定の関係からセパレートハンドルではなく、大きなアップハンドルが採用されていたため、これを1100cc仕様に改造する人が後を経ちませんでした。

 

しかし警察はこれを違法改造として取り締まりを始めたため、この取締りのことを「カタナ狩り」と呼ばれていました。

 

当時は暴走族も多く、警察はバイクに対して非常に厳しい視線を送っていたからでもあったようです。

 

ホンダ NS400R

 

郡が秀吉の事故の一件中に、どさくさに紛れて盗まれたCB750Fの代わりに所有していたバイク。当時のGPレーサーでもあるフレディ・スペンサーがチャンピオンを獲得したNS500の最新技術が投入された公道レーサーとして販売されました。

 

ただし、当時は400ccクラスよりも250ccクラスの方が圧倒的に人気が高く、ヤマハからはRZ250、スズキからはRG250rが有名で、これらのバイクと比べると非常にマイナーなバイクとして消費者からはあまり人気が出ませんでした。

 

そのため販売から2年後の1986年に忘れ去られるかのように生産が終了した悲しいバイクでもあります。

 

実際バリバリ伝説の中でもほとんど登場しなかったのも影響があるかもしれませんね!

 

しかし、現在でも世界中のNS400Rのオーナーを対象にオーナーズクラブが運営されるなど、根強い2スト愛好家からの人気が高いバイクでもあります。

 

ホンダ スーパーカブ

 

バリバリ伝説1巻に登場するスーパーカブは、郡のCB750Fをバイク屋に修理を依頼している時の代車として登場したバイクです。

 

一見ただのカブに見えますが、バイク屋のおっちゃんがフルチューンカスタムしているイケイケカブで、郡のアツい走りに応えるかのような性能を誇ります。峠では他のバイクをぶっちぎります。

 

見た目とは裏腹に、かなりキレッキレな走りをするギャップが特に印象的で、たくさんの読者を引きつけたバイクでもあります。

 

気になるスペックもご紹介しておきますね!

     

  • 2ストローク125cc フルチューンエンジン搭載
  •  

  • モリワキチャンバー装着
  •  

  • フロントサステレスコ化
  •  

  • フロントブレーキダブルディスク化
  •  

  • サブフレーム追加

さすがバイク屋とでも言うべきでしょうか。かなりアツいチューニングがされていることが分かります。

 

カワサキ Z400GP

 

郡の友達である比呂の愛車であるZ400GPは、エッジの効いた直線基調のデザインで、かなり過激なバイクというイメージがあります。

 

しかしロングストローク仕様のエンジンで、伸びしろ十分な扱いやすいバイクとして人気がありました。

 

この時代はエンジン性能が車体に優っていたため、ハイパワーエンジンであればあるほど上手く走らせるにはそれなりの腕が必要だったため、意外なほどあっさり乗りこなせるZ400GPは、ユーザーからかなり好印象だったようですね。

 

また、Z400GPだけでなくカワサキ車全体にも言えるのが、今も昔もカスタムしてなんぼということ。BEETやRPM、モリワキなど、たくさんのパーツメーカーからマフラーやハンドルなどが販売されていました。

 

さらに族車としての人気も高く、ド派手なロケットカウルが装着された族車使用のZ400GPも少なくありませんが、どちらかと言えばノーマルのままでもスパルタンなイメージが高いため、あくまで純正の原型を保ったままのユーザーも多数存在します。

 

かなり流行った!バリバリ伝説作中での名言

 

バリバリ伝説だけでなく、名作漫画には決まって存在する「名言」は、もちろんバリバリ伝説中にもたくさん存在しました。

 

例えば、秀吉との峠バトルでの「ウサギとカメ」は、漫画内で秀吉が言い出した関西ローカルルール。

 

2台で走った時に追走する方が「カメッ!!」と叫ぶと言う謎のルールなのです。

 

しかも走行中に叫ばなければいけなかったため、声がバイクの排気音や走行音にかき消されて相手に聞こえることはほとんど無かったそうですね。しかし当時の若者の間では、かなり浸透していたそうです。

 

また、漫画内で郡は愛車CB750Fを「しび子ちゃん」と呼んでいたこともCBオーナーに浸透し、CB乗りの人はみんな郡のマネをして自分のバイクを「CB子ちゃん」と呼ぶのも流行っていたようですね!

 

そして名言だけでなく名台詞もたくさん存在しました。中でも有名なのが、

 

「もってけよ秀吉、最後までおまえとカタナを抜けずじまいか・・・。これじゃ勝ち逃げじゃねえかよ。バカヤロウ、おれはおまえのことなんか思い出さねえぜ、すぐに忘れてやらぁ・・・。あばよ秀吉。あの世で鬼でも・・・、ぶっちぎれ」

 

こちらは秀吉が事故で亡くなったときに残ったカタナにガソリンをかけて火を放ったときに言った台詞。燃え盛るカタナに涙を流した読者も多いのではないでしょうか?

 

そして世界チャンピオンになった最終回の最後のページに書かれていた台詞を見てみると…

 

「いつどこにいてもまぶたを閉じればそこには明け方のワインディング・ロードが広がります。次から次へと迫るコーナーを見つめ無心でスロットルを開けたあの頃のまま…それは…ラルフのYZRではなくヒデヨシのカタナなのかもしれません」

 

この言葉で完結されています。

 

郡は世界チャンピオンになったものの、結局一番のライバルで戦友でもあった秀吉に勝つことができなかったという、なんとも泣けてくる台詞で完結します。

 

それ以外にも作中には読者の胸を打つたくさんの名台詞が存在しているのもまた名作たる所以とも考えられますね!

 

 

漫画だけじゃない!バリバリ伝説はアニメ化もしていた!

 

実はバリバリ伝説は漫画だけでなく、アニメされた漫画でもあったのです。

 

と言っても1986年にオリジナルビデオアニメ「Part I 筑波篇」「Part II 鈴鹿篇」の2部作として制作されました。

 

漫画の鈴鹿4耐久編までが忠実に再現されており、アニメならではの臨場感を見事に再現しています。

 

特に鈴鹿編でのクオリティの高さは、当時の漫画好きからもかなりの高評価だったそうです。

 

また、アニメ化されたバリバリ伝説の人行きも非常に高く、翌1987年には劇場版として1本に再編集され、劇場公開されました。

 

まとめ

漫画の最終回は期待外れで完結する場合も多く、ファンを裏切ってしまうことも珍しくありません。しかしバリバリ伝説は主人公と恋人や友人などの成長記でありながら、目標に到達する部分までしっかり描き切っているのも人気の秘訣だと思います。

 

主人公の巨摩郡が困難に向き合い、傷つきながらも自分の手で乗り超えていく姿に心を打たれない人はいないほどです。

 

出来すぎたシンデレラストーリーとして敬遠されることもありますが、バリバリ伝説の影響を受けて育った人もたくさんいるはず。

 

バイク時期のみならず社会全体に影響を及ぼした漫画として永遠と語り継がれる名作ですので、まだ読んだことがない人は、見つけたらぜひ手にとってみてください!

 

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