おすすめストリートファイターバイク15選!【攻撃的フォルムが魅力】
オンロードスポーツの人気ジャンルとして、確固たる地位を築き上げたネイキッドから派生し、刺激的なルックスで人気を集めている「ストリートファイター」。
今やすっかり「ストファイ」という通称で親しまれるようになったこの派生ジャンルは、スポーツモデルからカウルを取り払った走行性能の高いモデルが多いことでも人気を博しております。
近代的なデザインでルックス自慢のマシンも非常に多く、デザイン重視派ライダーにとっても気になるという方が増えてきております。
今回はそんなストリートファイターの中から、管理人が実際に試乗した上でおすすめなモデルを、大型・二輪免許別にご紹介させて頂きます。
現在購入を迷っておられる方は、ぜひ当記事をご参考にして頂ければ幸いです。
ストリートファイターのルーツとは?
ストリートファイターとは、スーパースポーツなどのカウリングを装備した走行性能の高いマシンをベースに、カウルを外して攻撃的なルックスに変化させたカスタムジャンルでした。
そのルーツを辿ると、1950~60年代のカフェレーサーに行き着くと言われており、欧州のバイクマニアたちの手によって様々な手法が生み出され人気を博してきました。
一般的に認知されるようになったのは90年代後半からで、1994年にトライアンフが販売を開始した「スピードトリプル」がメーカー製ストリートファイターが好評を博し、今や世界中の殆どのメーカーが個性的なマシンを輩出しております。
日本では元々丸目一灯式のオーソドックスなネイキッドが定着していたこともあり、世界的に見れば後発だと言えますがその技術力の高さで徐々に認知度を高め、今では「カワサキ Z1000」などが絶大な人気を獲得しているのは記憶に新しいところです。
ハイスペックさが魅力!世界で人気の大型ストリートファイター
メーカー製ストリートファイターの先駆者として登場した「トライアンフ スピードトリプル」の影響を受け、登場から20年余りが経つ今日現在でもストリートファイターは大排気量車が中心となっております。
いずれも全て実車に試乗してみたのですが、世界中で評価の高いマシンは目を瞠るほどのハイスペックさと過激なスタイル自慢で、どれをとっても大本命クラスのマシンばかり。
それだけにあれこれ目移りしてしまいますが、乗り味・コーナリング性などの判断材料には事欠かないかと思われます。
まずはこちらからどうぞ!
ストレートなネーミングで一人勝ち!王道をゆく至高の一台 ドゥカティ ストリートファイターS
ドゥカティが誇るフラッグシップマシン「スーパーバイク1098」をベースに、ハイスペックな水冷Lツインデスモエンジンを搭載した「ドゥカティ ストリートファイターS」。
カウルレス化でキャスター角を大きくし、スーパーバイクの機能性を損なうことなくストリート仕様にスタイリング。
ドゥカティならではのレーシングスピリットと、デザインにこだわるイタリア人が生んだ情熱的なそのフォルムは、世界各国のストリートライダーたちから絶大な支持を集めております。
ストリートファイターSの魅力は、何と言ってもスーパーバイク1098譲りの豪華装備で、ひとつひとつが溜め息を漏らしてしまいそうになるものばかり。
前後サスにはオーリンズ、ホイールはマルケジーニ製鍛造アルミホイール、カーボン仕様のフェンダーに加え、DTC(ドゥカティ・トラクション・コントロール)・DDAなどなど。
走りにおいてはスパルタンな加速力とトルク感があり、上りのワインディングでは非常にパワフル。
爆発の一発一発がドコンドコンとお腹に響くほどで、大排気量デスモ特有のテイスティな走りが楽しめます。
コーナリング性能においてはドゥカティ車らしいクセがあり、乗り込みが足りないうちは限界値が分かりづらい面もあるものの、ドゥカティの特徴であるキレのよさはいたって健在。
最高出力106HPというビッグパワーマシンのため、乗ることに対して無意識に気負ってしまいそうになりますが、その力みが取れてからの操縦性は本当に素晴らしく、スロットルワークに心配りをすれば華麗なコーナリングも思いのまま。
腕自慢ライダー御用達メーカーのドゥカティですが、そうした先入観を取り払って乗れば、見た目とは大きく異なるフレンドリーさでオーナー満足度の高さにも納得の一台です。
Ducati Street FighterSの中古車相場価格…129~140万円
豪快な走りと睨みが利いた精悍さが自慢の一台! カワサキ Z1000
2002年にドイツ・ミュンヘンで開催されたインターモトに出展され、以降4代目を数えるカワサキの新生Zシリーズのフラッグシップマシンがこの「Z1000」。
2017年4月より、熱望されていた日本国内仕様車が販売を開始し、その精悍さとニンジャ1000のエンジンによるハイパフォーマンスさで好調なセールスを記録しています。
オリジナルであるニンジャ1000が電子制御式のライディングアシスト機構など、ハイテク装備満載のスポーツマシンであるのに対し、こちらのZ1000はABS以外のアシスト機構は一切なし。
この仕様は荒々しさと瞬発力が望まれるストリートファイター向けで、最高出力141psのハイパワーを乗りこなす自信のある猛者向けだと言えます。
エンジンパワーにおいては世界最高レベルと言えるもので、スロットル操作でダイレクトな加速力とトルクが瞬時に生み出され、「凄み」というコンセプトが伊達ではないことを雄弁に物語ります。
カワサキ車らしい重厚な雰囲気を漂わせてはいますが、見た目以上に操作性は軽快そのもので、特にハンドリングは非常にキャパシティーが大きく柔軟。
少し意識してハンドリングするだけで、スパスパとカミソリのような切れ味で車体が操れる点は、最新デバイスの補助なしでもビッグバイクが楽しめることを証明しております。
最高出力141psという数値だけが注目されがちですが、2013年モデル以降は中低速トルクが若干強化されている印象があり、足腰の粘り強さも十分にハイレベル。
大排気量車でも街乗りが器用にこなせ、高速道路やワインディングも大の得意としており、アベレージの高さでは現行ストリートファイター随一だと言えます。
カワサキ Z1000 中古車相場価格…30~120万円
2灯式ライトが独創的なミドルクラスマシン! トライアンフ ストリートトリプル
世界的ベストセラーとなった「トライアンフ スピードトリプル」をベースに全面的なグレードアップとなった上位モデルが、こちらの「ストリートトリプル」。
車体の作りや独特の2灯式ヘッドライトはそのまま継承しておりますが、3気筒エンジンの小気味よい回転とミドルクラスならではの軽快なスポーツ性が楽しめる一台です。
ベースとなったスピードトリプルは、トライアンフの看板モデルのひとつである「デイトナ675」をカウルレス仕様にしたものですが、足回り・ブレーキが実に街乗り向けとなっており、扱いやすさでは間違いなくこちらの方が上だと言えます。
ポジショニング的には若干前傾度合いが強いため、大柄な体格の方には少々窮屈に感じられるかも知れませんが、標準的体格の成人であればそれほど辛さは感じません。
675ccの排気量ながら、最高出力108ps/11,700rpmと高回転型ハイパワーエンジンである点も注目ポイントで、3気筒エンジンが奏でるエキゾーストは必聴モノ。
全長2,030mmの車体サイズとホイールベース1,390mmという数値は非常に絶妙なバランスが取られており、大型バイクらしからぬ俊敏な動きを得意としております。
これは毎日バイクに乗りたいと考えておられる方にとっては大きな魅力のひとつで、常用域でのトルク感も必要十分。
渋滞時でもまんべんなく回るエンジンの素性のよさにより、足腰の強さもどっしりとした安定感がある点も大きな評価材料のひとつです。
日本ではそれほど知名度がないトライアンフですが、外車ビギナーの方でも安心して乗りこなせ、個性的なルックスはそれだけでも検討の価値ありだと言えます。
トライアンフ ストリートトリプル中古車相場価格…37~109万円
テールビューの格好良さはストリートファイター界随一! ヤマハ XJ6N
「ウインドツアラー」という愛称で親しまれた「ディバージョン400」から派生し、欧州市場向けモデルとして販売されている「ヤマハ XJ6シリーズ」。
今回ご紹介させて頂くのは、XJ6ディバージョンをベースにアッパーカウルを取り外したストファイ仕様車の「XJ6N」です。
輸出仕様車であるため街中ではあまりお目にかかる機会も少ないものの、並列4気筒エンジンを搭載し高いレベルで「走る・曲がる・止まる」を融合させたストリートファイターの見本のような一台です。
ストリートファイターとしては非常にシンプルなデザインですが、エンジンは欧州市場で名ツアラーと評判が高い「FZ6」のものをベースに、最高出力78ps/10,000rpmと常用域重視の扱いやすいセッティングが施されています。
全長2,120mm×全幅770×全高1,085mmと、大型二輪免許が必要なバイクとしてはコンパクトに作られており、シート高も785mmと程よい高さに位置しているため、身長160cm台の方なら無理なく両足が接地できます。
ツアラーであるFZ6をベースとしているため、ライディングポジションはゆったりとした楽な作りで、ストリートファイター特有の長時間走行時の辛さとはある意味無縁だとも言えるでしょう。
エンジンのマウント位置が高いこともあり、乗りなれないうちはやや心許ない印象を受けますが、慣れてくるとそれを活かした思い切りのよい倒し込みで軽快なコーナリングが楽しめます。
カスタムパーツが少ない点が玉にキズですが、全域で十分なパワーとトルクを発揮する割に非常に素直な性格をしているため、街乗りの機会が多い方には頼もしい相棒になってくれることでしょう。
ヤマハ XJ6N 中古車相場価格…36~60万円
ポテンシャルの高さで乗り味良好! スズキ SV650
1999年に欧州向けストリートファイターとしてデビューし、日本国内では「グラディウス650」として知られた存在が、2016年に凱旋帰国を果たした「スズキ SV650」です。
その独創的なフォルムから、「カマキリ」と称されることもあったグラディウスを大幅にリメイクし、スリムで現代的なシルエットに生まれ変わりました。
元々、初代SV650からスリムで扱いやすいバイクとして定評がありましたが、2016年モデルからは全長2,140mm×全幅760mmと肉感的ながらも程よいサイズ感に。
さらに車体重量も9kg軽量化され、ローRPMアシスト機構搭載で低速時の粘り強さが加わり、非常に取り回しのしやすさが光る一台と言えます。
最高出力も74.9hp/8,500rpmと程よいパワーがあり、全域で十分な加速力と瞬発力を発揮できる街乗り向けのマシンに仕上げられております。
また、Vツインエンジンらしい鼓動感もSV650の魅力のひとつで、心地よいビート感と初動のスムーズさは朝夕の通勤にも使えるほど。
まだ目覚め切っていない体に心地よいと感じるその鼓動感は、大型初心者からベテランまで十二分に満足できるほど確かなものを持っております。
スズキ車としては尖った個性がないような印象を受けますが、これは誰にでも扱えて誰でも気兼ねなく乗って遊べるバイクとしては最高の褒め言葉でもあり、ファン層の厚い欧州で支持されていることにも納得の一台だと言えるでしょう。
国内ではGSX-S1000らの影に隠れてしまっていますが、総じてミドルクラスとしての完成度は高く、初めての大型バイクとしてもおすすめしたいモデルのひとつです。
スズキ SV650 中古車相場価格…26~69万円
ボクサーエンジンとストファイの異色コラボ! BMW R1150Rロックスター
BMWと聞くと多くの方が思い浮かべるのが、同社の伝統であるボクサーエンジン。
このボクサーエンジンとストリートファイターという前例のないコラボを実現したのが、2003年から2005年までの短期間のみ生産された「BMW R1150Rロックスター」。
ツアラーやSS、アドベンチャーといった定番ジャンルが多いBMWですが、異形2灯式ヘッドライトを持つこのR1150Rロックスターにもその精神は受け継がれております。
車体下部に大きく張り出したボクサーエンジンもさることながら、目に鮮やかなカラーリングとフォルムはインパクト抜群で、目立つことが大好きな方にはこれだけでも一見の価値あり。
最高出力は87hpと控えめですが、BMW車の特徴であるボクサーエンジンの奏でるエキゾーストは耳に心地よく、純正マフラーのままでもなかなかに刺激的。
ビッグバイクに乗っているという満足感、個性的なフォルムを楽しみながらスロットルを開けると、実に滑らかなエンジンフィールで高回転まで吹け上がります。
大排気量車らしく中速トルクが太い点は頼もしい限りですが、特筆に値するのは高回転時のスピードの伸び方で、レブリミットが存在しないかのような手応えのよさが感じられます。
これはベースモデルのGSと比べ、意図的にローギアード化したことによる恩恵となっており、シフトダウンなしでダッシュ力と伸び代を確保したアイデア勝ちだと言えるでしょう。
ライディングポジションはツアラーのそれとほぼ同一で、長時間走行時はとにかく疲労を感じないことも嬉しいポイントのひとつで、これ一つで何でもこなせる足が欲しい、という方におすすめの一台です。
BMW R1150Rロックスター 中古車相場価格…40~80万円
名門・ドゥカティのターニングポイントモデル! ドゥカティ モンスター1200R
ドゥカティと言えばスーパーバイク、スーパーバイクと言えばドゥカティ。
今では多彩なラインナップを誇るまでになったドゥカティですが、1990年代までのドゥカティはフルカウルスポーツ特化型メーカーで、その高性能さと玄人向けの作りで非常に乗り手を選ぶブランドとして有名でした。
そんな時代の流れにに逆行するスタイルであったドゥカティが、多様化するユーザーニーズに応える形を取り、1992年に販売を開始したのが同社の金看板モデルである「モンスターシリーズ」です。
現在では市民権を得ている「スーパースポーツ+ネイキッド」のスタイルをいち早く取り入れ、以来ハイブリッドトレリスフレームやテスタストレッタ11℃エンジンなどを採用し、四半世紀に渡る研鑽が続けられてきました。
それは現在の最新モデルであるモンスター1200Rにも受け継がれ、専用パーツを組み込んだメーカー謹製チューンドマシンに仕上げられております。
装備面でも見所は非常に多く、目につくところだけでもアルミ鍛造ホイール・ピレリ製ハイグリップタイヤ・レーシングステップバー・大容量の2本出しサイレンサーと、インパクトの塊とでも言うべき豪華なものとなっております。
ユーロ4と同調する形で施行が始まった「平成28年環境規制」にもいち早く対応しているため、今年2017年モデルからは最高出力152psとハイパワー化されている点も魅力のひとつで、現在の状況は本来のモンスターが持つパワフルな走りを体感できる好機到来だと言えるでしょう。
ホイールベースは1,509mmとかなり長めですが、シリーズ伝統の”切れる”コーナリング性は更に磨きがかけられており、カウルレスによる開放感と旋回性能の高さにイージーさが備わり、初めてドゥカティ車に乗る方でも不安なく乗れる安心感があります。
ファクトリーカスタムモデルであるため、ベースモデルの「モンスター1200・1200S」と比べやや割高ですが、それを差し引いても余りある所有感がこのモンスター1200R最大の魅力だと言えます。
ドゥカティ モンスター1200R 中古車相場価格…165~189万円
”Rテクノロジー”を忠実に継承!当代きっての本格バトルマシン スズキ GSX-S1000
ストリートファイターは元々大型スーパースポーツをカウルレス仕様にしたマシンですが、中でも「スズキ GSX-S1000」はそのアイデンティティを忠実に守った非常に戦闘的なストリートファイターです。
ベースとなっているのは、大型バイク乗りなら誰もが知っているスズキのフラッグシップマシン「GSX-R1000」で、現行GSX-Rの車体をベースに先代Rのエンジンを搭載し、ストリートでの扱いやさすとハイスペックが見事に両立されております。
ロングストロークでハイパワーと、市販車両としては理想的だった先代GSX-R1000・K7のエンジンをベースに3分割クランク方式を採用。
それに伴い、圧縮比を12.5から12.2:1に下げることにより、低速トルクの豊かさと右肩上がりのエンジンフィールは、スズキの誇る”Rテクノロジー”が惜しげもなく注ぎ込まれた情熱的な走りを可能としています。
カウルレスになったことにより、ハンドリングの軽快さに自由度の高さが加わり、コーナリング時はそのレスポンスの良さに驚かされること請け合いで、ビッグバイクらしからぬ忠実さと素直さが感じられ、250ccクラス並みの操作性が大きな武器になっております。
また、車体自体も適度なしなりがあるため、GSX-Rよりも柔らかく路面からの衝撃を受け止め、グッ、グッ…としなりつつも安定性が損なわれていない点は、走りを重視するストファイ乗りには堪らない魅力だと言えるでしょう。
2017年7月に入ってからは中古車相場も若干落ち着きを見せ始めており、2015年モデルから現行まで平均4万円ほど下がり気配で、狙っておられる方は今が買い時となっております。
スズキ GSX-S1000 中古車相場価格…75~110万円
サイドビューが絵になるKTMの看板マシン! KTM 1290 スーパーデュークR
最高出力177psという途方もないハイパワーVツインエンジンを搭載し、世界最高スペックのストリートファイターとして羨望を集めているのが、KTMが誇る看板マシンの「KTM 1290スーパーデュークR」。
これだけのハイパワーを、75℃V型2気筒エンジンで実現している技術力の高さに驚かされますが、左右対称の異形2灯を組み合わせたヘッドライトを始め、非常に攻撃的なシルエットの持ち主となっております。
オフロードレースを得意とするKTMの開発技術を存分に活かし、車体の高剛性度にも見るべきところが多く、これだけのエンジンパワーに対し車体が勝っていることは注目に値します。
特にエンジンパワーと足回りのバランスが絶妙で、わずかに力を入れるだけでスッと反応してくれるハンドリングの確かさ、凄まじいハイパワーをしっかりと路面に伝える路面追従性が確保されているのも大きな見所のひとつです。
最高出力177psのノンカウル車と聞くと、「ヤマハ VMAX1200」のような直線番長を想像される方も多いようですが、1290スーパーデュークRに搭載される3つのライドモードの恩恵は非常に大きく、乗り手の技量に合わせたアシスト性の確かさがイージーライドをも可能にしています。
特に2017年モデルはボッシュ製電子制御ユニットに大幅な改良が見られ、コーナリングABSなどその他の電子制御デバイスとの連動が完璧に近く、コーナリング時の安定感は従来モデルとは比べ物にならないほど向上しています。
ストリートファイターであってもオンロードスポーツの過激な走りを楽しみたい方は、迷わずこれ一択でOK!と言えるほど完成度は高く、スポーツファンにとって非常に満足度の高いマシンだと言えます。
KTM 1290スーパーデューク 中古車相場価格…119~176万円
街の視線を独り占め!ショートホイールベースの異端児 ビューエルライトニングXB12Ss
全長2,020mm×全幅755mm×全高1,100mmの車体サイズに、1364mmというホイールベースの小ささが際立つ異色のストリートファイターが、こちらで紹介させて頂く「ビューエル ライトニングXB12Ss」です。
現在では「エリック・ビューエル・レーシング」として、レースを中心としたマシンの生産販売を行っているビューエルが手掛けたマシンで、特徴はこのショートサイズの車体に1,202ccのサンダーストームVツインエンジンを搭載している点です。
元々、ビューエルのバイクはハーレーダビッドソンのエンジンをベースとしているのですが、ハーレーのビッグツインをこれだけコンパクトな車体に搭載したのは同社が最初で最後であり、存在そのものが異端の一台だと言えます。
ハーレーと言えば大排気量と図太いトルクを活かした鷹揚な走りが持ち味ですが、大柄な車体に十分な推進力を与える必要上、エンジンパワーはかなりのものがあり、ポテンシャル的にもかなりの伸び代があります。
このライトニングXB12Ssは、エンジンスペックはN/A(ノー・アンサー。非公開)としてはいるものの、100psは優にマークできるハイパワーぶりで、乾燥重量181kgの軽い車体にこのエンジンが乗るわけですから速くないわけがありません。
エンジンに火を入れてからの鼓動感はまさしくハーレーのそれと同様で、管理人的にはXL1200スポーツスターのそれに近いような感じを受けました。
ビューエル式のチューンが施されているとは言え、ビッグツイン特有の極低速からの図太いトルク感は迫力満点で、2,500回転を過ぎてからの怒涛の加速は病みつきになるほど。
時速3桁まではロケットのような加速感があり、エンジン内の爆発力が体全体で感じられるのは他のバイクでは得られない魅力だと言えます。
ビッグツイン特有の高速域での振動が強い点が気になるポイントですが、これほどファンライドマシンである点を強調したストリートファイターは前例がなく、ビューエルブランドが日本でのセールスを行っていない今日現在、このライトニングXB12Ssは実に貴重な存在です。
ビューエル ライトニングXB12Ss 中古車相場価格…40~75万円
普通二輪免許でOK!扱いやすいルックス自慢が魅力の中型ストリートファイター
ストリートファイターは大排気量車の一大マーケットである欧州が発祥であるため、日本固有の免許制度である中型クラスのモデルは少なめですが、最近では様々なメーカーが日本での販売戦略を取り、意欲作を次々に投入する嬉しい状況が恒常化しつつあります。
まだまだ種類は少なめではあるものの、中には非常に素晴らしい走りをウリとするモデルもあり、スポーツバイクファンにとっては大いに期待できるマシンが出てきております。
今回は、現在日本国内で手に入る「普通二輪免許で乗れるストリートファイター」の中から、初心者でもストリートファイターの醍醐味を存分に味わえる注目株をご紹介させて頂きます。
こちらは予算的にも十分手が出せる価格帯となっており、ファーストバイク選びの資料としてもご活用いただけます。
B-KING譲りのいかつさが魅力! スズキ GSR250
年々高騰化する国内での生産コストを引き下げるため、日本で設計し中国で組み上げることにより、低価格での販売を実現したスズキの世界戦略モデルが「GSR250」となります。
2012年の発売開始当初は、新車販売価格438,900円というロープライスも話題を呼びましたが、このGSR250のウリはスタイリングにあり、かつてスズキが製造していた大型ストリートファイター「B-KING」を色濃く受け継いだ偉丈夫となっております。
開発コストを抑えるため、エンジンは並列2気筒の最高出力24ps/8,500rpmと控えめなものですが、180度位相クランクを採用し回り具合は非常に良好。
特に高回転でのパンチ力はスペック以上のものがあり、フラットなトルク特性で全域に渡って過不足ないパワーが発揮できる仕様となっております。
車体サイズは全長2,145mm×全幅760mm×全高1,075mmと標準的ですが、大きく左右に張り出したタンクカバーとミニカウルはまさにB-KINGのそれと同様で、特徴的なテールカウルの造形からレプリカモデルとして好むファンも。
ただし、シート高780mmという数値だけを見れば足つき性は悪くなさげですが、実際にシートに跨ってみるとステップ位置の関係で足を真っ直ぐに下ろすことが難しく、乗る上ではある程度の心構えが必要です。
それでもポジショニングは非常に楽なもので、スタック状態でのハンドリングも軽快そのもの。
250ccクラスの軽快な運動性を楽しみたいという方は、ぜひとも試乗をおすすめしたいマシンです。
スズキ GSR250 中古車相場…16~40万円
BMW発・普通二輪免許で乗れるシングルストファイ! BMW G310R
BMWと言えば大型バイク専門ブランドということで知られたメーカーでしたが、昨年2016年にはニーズに応える形で普通二輪免許対応モデルを発表したことは記憶に新しいところです。
そのBMW初の普通二輪免許対応カテゴリとして、大阪モーターサイクルショーで国内初見参となったのが、排気量313ccの短気筒エンジン搭載モデル「BMW G310R」。
エンジン仕様だけを見ればシングルスポーツと言えますが、エッジの利いたフロントマスクとタンクデザインは、どこからどう見てもストリートファイターそのもの。
面と線が絶妙なバランスで両立され、BMWが本気で普通二輪クラスをマーケット層と認めて開発したことが伺える作りとなっております。
G310Rに搭載されるエンジンはBMW伝統のボクサーではなく、インドのTVSカンパニーに製造を委託した水冷短気筒エンジンで、市販車両では珍しい「後方排気」仕様。
エキゾースト音も軽さと耳触りのよさが好感触で、6,000回転から上の音質はシングルエンジンとは思えない力強さと芯の太さを感じさせてくれます。
販売開始時期は2017年6月からと比較的最近のモデルですが、BMW販売店などでは試乗車上がりの車両が中古車として流通し始めており、価格的にもかなりお得な条件で購入することが可能となっております。
短気筒エンジンのドコドコとした鼓動感と、BMWのウリであるABSなど最新装備によって補強された走りの実力の高さは、ストリートファイターのルーツであるカフェレーサーにも通じるものがあり、クラシックバイクファンにとっても大いに見所ありなマシンだと言えるでしょう。
まだ社外カスタムパーツは少なめですが、今年2017年の大阪・東京モーターサイクルショーではG310Rのカスタムコンセプトモデルが出展されており、これからの展開にも十分期待が持てるマシンのひとつです。
BMW G310R 中古車相場価格…46~58万円
普通二輪免許で憧れのデュークに乗ろう! KTM 390デューク
KTMのデュークは確かにカッコいいけど、免許がないから乗れないよ…、とお嘆きのあなた、諦めるのはまだ早計です。
KTMは日本を始めとするアジア市場を非常に重要視しており、その一環として普通二輪クラスのモデルも多数リリースしております。
「KTM 390デューク」は、まさしく日本独自の免許制度である普通二輪クラスを意識した世界戦略車のひとつとなっており、兄貴分である「1290スーパーデューク」に勝るとも劣らない魅力を持った一台。
全長2,072mm×全幅831mm×全高1,109mmのコンパクトな車体に最高出力44psの元気な短気筒エンジンを搭載し、市販400ccクラスとしては最高レベルのスペックの持ち主となっております。
KTMのイメージカラーであるオレンジと黒の大胆なカラーリングも兄貴分同様で、車体重量149kgの軽さを活かした瞬発力の高さが自慢です。
特に今年2017年モデルは大幅な見直しが図られ、前後サスペンションやシート高など各部に変更があり、若干腰高になりつつも極めて攻撃的なストリートファイターへと進化を遂げています。
特に中速域のパワフルさを活かしてのコーナリングは注目に値し、路面状況を的確に乗り手へと伝える車体と足回りのよさに加え、従来モデルよりも10kg増えてはいるものの、149kgと相変わらず軽い車体で軽快なスポーツライドが堪能できます。
エンジン自体は従来モデルからのキープコンセプトですが、この新型ではライド・バイ・ワイヤの熟成化が進んでおり、どの回転域からでも思うがままの加速力を発揮。
この点では兄貴分たちと遜色のない素性のよさを感じさせ、普通二輪クラスでも存分にKTMマシンのダイナミックな走りを楽しむことができます。
KTM 390デューク 中古車相場価格…28~59万円
兄貴分譲りの精悍なフロントマスクが自慢! カワサキ Z250
数年前まで、「ストリートファイターは大型二輪免許持ちに許されたカテゴリ」といった風潮があったことは確かですが、その風潮を打破すべく2013年にカワサキが発表したのが、同社のニンジャ250をベースとした「カワサキ Z250」。
当時は輸出専用モデルとなっていた「Z1000」や「Z800」のスタイリングを忠実に再現し、国内の普通二輪ユーザーから圧倒的な支持を得ることに成功しました。
基本性能はニンジャ250と同じであり、最高出力31psという数値は現行250ccクラスでは極めて高性能な部類に入り、デュアルスロットルバルブ採用で伸びやかな加速力を確保。
2,000回転までの低速トルクはやや細めながら、レッドゾーンまで一気に吹け上がる回りのよいエンジンでご機嫌なスポーツライドも楽しめます。
振動の多い高回転型ツインエンジンを搭載しているZ250ですが、バランサーとラバーマウントで振動を最小限に抑える工夫がされており、長時間走行もなかなかに得意。
大きく前方に盛り上がったマッチョな作りも兄貴分同様で、クラスを超えた所有感が非常に大きなセールスポイントとなっております。
装備重量で168kgという軽さもあり、ハンドリングと操作感が軽快である点もおすすめポイントのひとつで、非力な女性でも無理なくアクションを起こせる親しみやすさが最大のセールスポイントだと言えるでしょう。
唯一の欠点は、ニンジャ250同様あまりにも売れすぎてしまったことにより、他オーナーとの差別化を図りづらい点ですが、カスタムパーツが星の数ほども流通しているため、自分好みにアレンジすることも極めて容易です。
また、リセールバリューもなかなかに優秀で、よほどの過走行車でない限りは高値安定傾向にあるため、ファーストバイクとして購入される方も安心して選ぶことができます。
カワサキ Z250 中古車相場価格…25~50万円
RZ350を思わせる俊敏さが魅力!ガチで闘える中型ストファイ ヤマハ MT-03
国内各メーカーがアジアに生産拠点を設け、多種多様なモデルをリリースするようになりましたが、そんな東南アジア製ストファイの中で走行性能の高さで人気を集めているのが「ヤマハ MT-03」です。
ベースとなっているのは、ヤマハが誇るフラッグシップスポーツ「YZFシリーズ」の一員・YZF-R30で、250cc版の「MT-25」と同時リリースとなりました。
両者はボディを同じくする兄弟車ですが、320ccの排気量によるアドバンテージは非常に大きく、排気量の余裕によって生み出される低速トルクの太さが走りの確かさを支えております。
その違いは高速域でも明らかで、MT-25がスロットルを開けてがむしゃらにスピードに乗せていくのに対し、日常使いの感覚のままスッと前に出て行けるナチュラルな出足のよさがウリとなっており、高速域での伸び方も実にパワフル。
若干リアサスのセッティングが硬すぎるきらいはあるものの、バーハンドル化によるアップライトなポジションは街乗り時は十分に快適で、エンジンの回転数やスピードをそれほど気にせずコーナーへ突っ込んでいけるおおらかさも兼ね備えています。
とは言え、コーナリング性能に定評があるYZFの車体はネイキッド化されても相変わらず健在で、スロットルに対するサスの動きもしっかりと同調し、マシンコントロール性の面でも非常に優秀です。
特に低速からの旋回性能は素晴らしく、トルクがモリモリ沸いてくる低回転域での動き方が敏捷で、咄嗟にUターンする際などはこの力強さが何よりも大きな武器に。
ヤマハ伝統の軽快な「ヤマハハンドリング」ももちろん健在で、2ストロークエンジンの生産が絶えて久しい今日現在、「RZ350の再来」と言っても過言ではありません。
あらゆる回転域で望むだけのパワーとトルクを発揮し、かつ乗り手が無理なくそれを使いこなせる。
「ヤマハ MT-03」というマシンは、そういった贅沢な要求にいとも簡単に応えてくれる極めてレスポンシヴな一台です。
ヤマハ MT-03 中古車相場価格…33~51万円
発表秒読みのZ900RS登場でストファイも大きく変わる?
以上、現在入手可能な市販ストリートファイターの中から、自信を持って他人におすすめできるモデルをご紹介させて頂きました。
奇しくも今月10月は、東京モーターショーにて名車・Z1を現代的にリメイクした「カワサキ Z900RS」の登場が予告されており、ストリートファイターのジャンルにもこの影響は大いにあることが予想されております。
噂レベルでは今年春に発売されたばかりの「ホンダ CBR250RR」をベースにしたストリートファイター仕様車が登場するのでは?という声も聞こえており、続報が非常に楽しみな状況を迎えております。
管理人個人としては、ヤマハから登場予定の「MT-09SP」あたりが気になっておりますが、続報が入り次第お知らせさせて頂きたいと思います。
また、今回ご紹介させて頂いたマシンは、いずれも発売開始から一定期間が経過しており、こうした新車種発表直前となる時期は相場価格の下落に備えるため買い手にとって非常に有利な状況です。
今乗っておられるバイクからの乗り換えを検討中の方は、今度のお休みを利用して気になるあのバイクの試乗に出かけてみましょう。
こうした好機を逃さず足を運ぶことで、思わぬ好条件で乗り換えるチャンスがつかめますよ!
ここからは当サイトの人気記事をご紹介いたします!
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