スズキ Vストローム250 !スズキ久々の250ccオフローダー登場!
スズキの250ccオフロードマシンとして非常に高い人気を誇っていた「DJEBEL(ジェベル)シリーズ」が生産を終えて早11年。
それ以後は他社ライバルメーカーにシェアを奪われる一方と化していたスズキが、起死回生の渾身作として昨年発表したのが、250ccアドベンチャー「V-Strom250ABS(Vストローム250ABS・DL250)」です。
アドベンチャーモデル=大排気量車という定石を覆し、昨年の「インターモト2016」で発表以来国内外のオフロードファンから注目を集めていたこのVストローム250ABSが、先日開催された「大阪モーターサイクルショー」で国内初見参を果たしました。
今回は7月にデビューが予定されている「スズキ Vストローム250ABS」2017年式のインプレをお届けさせて頂きます。
スポンサーリンク
Vストローム250ABSは兄貴分たちのルックスを受け継いだ本格アドベンチャー
大きく前方に突き出た嘴状のカウリング、250ccバイクとしてはやや高めにマウントされたハンドル位置、そして「DL250」というモデルナンバーと相まって継承されたジェベル譲りの大型ヘッドライト。
「スズキ Vストローム250ABS」は、兄貴分である「Vストローム1000」を彷彿とさせるスタイリングと、スズキの名オフローダー「ジェベルシリーズ」のDNAを受け継いだハイブリッド250ccアドベンチャーです。
全長2,150mm×全幅790mm×全高1,305mmと車格のよいVストローム250ABSは、250ccクラスとはとても思えないほど存在感があり、大型ウインドスクリーンにリアキャリアでアルプスローダーの風格に満ち溢れていました。
今年2017年は250ccクラスに「カワサキ ヴェルシスX250ABS」、「ホンダ CRF250ラリー」といったライバルがデビューしていますが、それらとがっぷり四つで闘えるだけの満足度が得られる魅力的なマシンと言えます。
Vストローム250ABSは日本人に優しい親切設計
オフロードバイクと言えば、総じて車高・シート高が高いのが定例となっていましたが、Vストローム250ABSのシート高は780mmと意外に低め。
感覚的には160cm以上の身長の方であれば足つき性に問題はない印象で、体格の良くない管理人でも片足ならばしっかり接地することができ、不安を覚えることはありませんでした。
シートも適度な幅と弾力性があり、アドベンチャーモデルらしく座り心地は非常に良好。ナチュラルに腰を落とせる自然な乗り味がVストローム250ABSの持ち味と言えます。
Vストローム250ABSは250ccオフローダーらしからぬ安定感
Vストローム250ABSに詩情した際、最初に感じたことはその重量による安定感の高さです。
車体重量192kgとやや重ためのVストローム250ABSは、ライバルと目される2車種と比べて軽さという点ではどうしても見劣りしてしまいますが、そこを「安定性」という武器に変えたのはスズキらしい創意工夫と言えます。
前後17インチというホイールサイズもそれに一役買っており、オプション販売予定のパニアケース装着を前提として開発されているためか、車体の中心からブレないような不思議な安心感を与えてくれます。
スーパースポーツのような前傾のきつさもなく、ゆったり肩の力を抜いて乗る「殿様乗り」でも全く問題なくコーナーインできるほどで、この安定感の高さは他のライバルに対する大きなアドバンテージになりそうです。
Vストローム250ABSはパワー感が魅力
Vストローム250ABSの最高出力は、24ps/8,000rpmとスペック上は控えめですが、GSR250ベースの並列2気筒エンジンは力強く、低回転から十分なトルクとパワーを発揮してくれました。
それもそのはず、6,500回転で最大トルクを発生する低回転仕様のため、192kgという重さでありながら、実に粘り強い挙動で渋滞時も安心と言えそうです。
17インチのタイヤサイズによって路面追従性・パワー伝達が高いことも影響し、250ccクラスのマシンとしては非常に安定した加速力を体感できます。
250ccクラスという排気量の関係上、時速80kmを超えてからは平坦な加速力になってしまましたが、大型スクリーンによる風防効果は必要十分。
悠々と広大な大地を駆け抜けることを目的とするアドベンチャーらしい安定性が、「スズキ Vストローム250ABS」というバイクの持ち味と言えるでしょう。
スポンサーリンク
Vストローム250ABSは柔軟性の高いサスセッティングでコーナリング性も良好
「カワサキ ヴェルシスX250ABS」よりは劣るものの、全長2,150mmと車格に優れたVストローム250ABSは、その大きさからコーナリング性はイマイチなのでは?という印象がありましたが、実際に走らせてみるとかなりコーナリング性能の高いマシンです。
その秘密はVストローム250ABSの前後サスにあり、37mm径のフロントと7段階調整式プリロードリアサスの組み合わせは環境適合性抜群。
即座に自分に適したサスセッティングに変更が可能で、乗り手の体格・路面状況に合わせた柔軟な対応力がコーナリング性能と路面追従性を大きく高めています。
さすがに3,000回転以下での低速コーナリング時はフロントがやや重く感じられましたが、これだけの車格のバイクですのでこの重さはそれほど気になりませんでした。
むしろ立ち上がり時の挙動の安定度は高評価で、スロットルを開けるにつれて骨太な頼もしさを感じることが出来ます。
大型アドベンチャーのようなパワフルさこそありませんが、Vストローム250ABSはこれからの国内アドベンチャーモデルの主役候補に相応しい車体性能の持ち主です。
Vストローム250ABSの積載性能は非常に優秀
Vストローム250ABSは、アドベンチャーモデルらしくテールエンドにリアキャリアが基本装備されており、利便性の上でも十分な素質の高さを感じることができました。
スズキ公式発表では耐荷重8.5kgというものでしたが、試乗時に手で加重してみると十分な手応えがあり、実際には12kg程度ではびくともしないような剛性の高さです。
また、Vストローム250ABSはパニアケースの装着を前提に設計されており、シート後部両サイドにパニアケースのマウントホルダーが設けられています。
こちらも強度は十分以上のものがあり、片方30kg以上の積載物を積み込んでもブレなさげな安定感は、兄貴分たちに見劣りしない頼もしさを感じることが出来ました。
250ccオフローダーでは「ヤマハ セローシリーズが」頭ひとつ抜けた存在だと言われてきましたが、今年デビューのVストローム250ABSはそれを上回る積載性能の持ち主と言えそうです。
普通二輪免許で乗れるVストローム250ABSは極めて手を出しやすい一台
2017年の4月現在、未だにVストローム250ABSの販売価格は正式発表となっていませんが、ブース担当者の方によれば「オプションのパニアケースも含め、他社ライバルは非常に意識している」との事。
「カワサキ ヴェルシスX250ツアラー」の販売価格を考えると、新車販売価格は60万円前後と予想することができます。
ヴェルシスX250も車格とデザイン性が魅力ですが、大排気量アドベンチャーに匹敵するVストローム250ABSの安定感の高さは、普通二輪ユーザーにアドベンチャーの魅力を伝えるのに十分なものがあります。
旅の楽しみとシーンを選ばない環境適合力の高さで、ライバル2車に挑戦状を叩きつけた「スズキ Vストローム250ABS」、今後の動向は要注目です!
ここからは当サイトの人気記事をご紹介いたします!
バイクジャンル別人気記事
>>通勤通学バイク12選【50cc 125cc 250cc編】
スクーター人気記事
>>125ccスクーターのおすすめモデル12選【全メーカー】