アドベンチャーバイクおすすめ15選!スモールからビッグクラスまで!
見た目もかなりワイルドでどんなところも走れるアドベンチャーバイク。オフロードでもオンロードでも行けるそのバイクは、まさしく「アドベンチャー」という名前がふさわしいジャンルなんですよね。
アドベンチャーバイクはダ・カールラリーに参加するバイクのベースとしても有名で、持ち前の走破性や高い安定性を生かしてグイグイ進むその姿はワイルドそのもの。近年最も人気が高まってきたクラスでもあります。
また、国内4メーカーから販売されているだけでなく、海外メーカーからも幅広いアドベンチャーバイクがラインナップされており、250ccクラスの小型排気量から1000ccオーバーのビッグバイクまで様々な種類があります。
特にビッグバイクは、悪路でもその威力を発揮する最新の電子制御も装備されており、もはやメーカーのフラッグシップモデルと言っても過言ではありません。
そこで今回は、アドベンチャーバイクの魅力や選び方をご紹介するとともに、人気があるアドベンチャーバイクの中からおすすめの15車種をサイズ別にご紹介して行きます!
アドベンチャーバイクの特徴
バイクの楽しみ方といえば、遠く知らないところに愛車と旅をする「ツーリング」ではないでしょうか?
近年はバイク業界自体が廃れているとも言われていますが、国内では250ccクラスのバイク人気が高まってきているほか、「バイク女子」という言葉も流行ってきています。
これまでのバイク業界は「バイク=お金持ちやアクティブ系の乗り物」としての印象が高かったようにも思いますが、小排気量で乗りやすいバイクの普及が進んできたおかげで、一般層や若者に興味が持たれやすくもなってきました。
バイク人口が増えるとツーリングをする人も増えるため、行き先でキャンプやアウトドアを満喫する人も少しずつ多くなってきました。
そこで注目されるようになったのがアドベンチャーバイク。見た目も頼もしく、一度走り出せば冒険に出発するかのようなワクワク感を味わうことができます。
アドベンチャーバイクの特徴をまとめてみると、次のようになります。
- 形が多種多様
- 圧倒的な走破性
- 荷物もたくさん積める
- 長距離移動でも疲れない
形が多種多様
アドベンチャーバイクは砂漠や未舗装路を長期間走ることを想定して開発されたバイクで、世界中のラリーレースのバイク部門で活躍しています。
もともとラリー用に開発されたバイクに公道走行用の保安部品が装着されたと言っても良いかもしれませんね。
また、日本国内ではもともとオフロード専用の車両を長距離用に開発し直したバイクと、オンロード用に開発されたエンジンを載せているバイクが存在します。
中にはオンロードタイヤを装着したモタードのようなバイクも存在します。
このように、アドベンチャーバイクは形もサイズも非常に幅広いため、調べれば調べるほど魅力的なバイクに出会えることが多いでしょう。
特に海外メーカーはデザインも非常にユニークなものが多く、ずっとカタログを見ていても飽きません。
圧倒的な走破性
もともと砂漠などを走るために開発されたアドベンチャーバイクは、悪路を長距離走行することが目的となります。ぬかるんだ路面はもちろん、丸太も乗り越えられる走破性を持っています。
また、林道走行中は状況によって川を渡ったりしなければいけないなんてことも考えられますが、アドベンチャーバイクなら安心。多少水に使っても壊れないように設計されているのです。
さらにバイクの中では最も耐久性に優れているため、多少の転倒でも部品が壊れることはありません。
荷物もたくさん積める
多くのアドベンチャーバイクは、長距離ツーリングのためにリアシートにツーリングバッグを取り付けるスペースが備え付けられています。
また、ビッグバイククラスになると、サイドケースが標準装備されているバイクもありますので、キャンプツーリングにもってこいのバイクとも言えるでしょう。
さすがに荷物を積んだ状態で峠を攻めるのは危険ですが、安定感が優れているアドベンチャーバイクは、たくさんの荷物を積んでいる状態でワインディングロードも軽快に走破できる性能を持っています。
エンジンパワーも大きくトルクがあるため、加速も非常に楽なのもアドベンチャーバイクの魅力ですね。
長距離移動でも疲れない
ほとんどのアドベンチャーバイクは、フロントにプロテクションの高いスクリーンを装備し、高速道路を走行しても風圧が直接当たることはありません。
また、車高が高く、柔らかいサスペンションのおかげで路面のショックもうまく吸収してくれます。
しかも見た目とは裏腹に、単気筒や2気筒エンジンのおかげでシートポジションは非常にコンパクトにまとめられていますので、ホールドしやすく無駄な力をかける必要もありません。
さらに最近のアドベンチャーバイクは、「クルーズコントロール」や「オートシフター」なども標準装備されており、1日に数百キロ移動するツーリングも普通にできてしまうんですよね。
アドベンチャーバイクは最新の電子制御も搭載されている
レースで使用されるバイクは、少しでも速く走るために最新技術が惜しげも無く投入されています。
スーパースポーツのバイクはABSやトラクションコントロールなどの電子制御もたくさん採用されています。
実はアドベンチャーバイクも同じで、もともとラリーレース用に開発されたジャンルですので、レースで勝てるよう最新の電子制御が投入されているのです。
- ABS・・・ブレーキがロックしないように調整してくれる
- トラクションコントロール・・・リアタイヤのホイールスピンを調整してくれる
- オートシフター・・・クラッチを繋いだままシフトアップできる
- クルーズコントロール・・・スロットルを話して一定のスピードで走行してくれる
また、大きな衝撃を吸収し、一定の安定感を出せるよう高度に設計された足回りやコンパクトでハイパワーなエンジンなども採用されています。
このようにアドベンチャーバイクを見てみると、各メーカーの技術の高さを図ることができるでしょう。バイクによってはスーパースポーツバイク以上に技術が集約されているかもしれませんね。
アドベンチャーバイクの選び方
少し前まで、アドベンチャーバイクは大型バイクという印象が強かったように思います。
しかし最近はコンパクトな250cc級やミドルクラスのバイクが登場しましたので、ライダーの目的や用途によって好みのバイクが選べられるようになりました。
ただし、逆に種類が豊富にあるためバイク選びに迷う人も多いはず。そこでアドベンチャーバイクを選ぶときは、次のことも参考にしてみてください。
- 日常生活でも使用したい→小型(〜250cc)クラス
- 週末ツーリングやふらっと遠出したい→中型(〜750cc)クラス
- ロングツーリングも楽しみたい→大型クラス
事項でこの3パターンをもう少し具体的にご紹介していきます。
また、本記事の最後におすすめのアドベンチャーバイクもクラス別にご紹介していますので、まずは用途に合わせてクラスを決めてみましょう!
1.日常生活でも使用したいなら小型(〜250cc)クラスがおすすめ
小型クラスのアドベンチャーバイクは見た目は大きいものの、車重も軽く、扱いやすいのが一番の特徴です。大型免許がなくても運転できますので、幅広いライダーから人気があります。
また、軽い車体は狭い路地裏での走行や、駐車場での取り回しも簡単にできるため、都会や街中で過ごす人にもかなりおすすめ。
さらに収納ケースも付いているモデルであれば、アドベンチャーバイクでちょっと買い物に出かけるなんてことも可能です。
このクラスは車検も必要なく維持費も比較的低いメリットもありますので、アドベンチャーバイクに挑戦してみたいという人にぴったりなバイクでもあります。
2.週末ツーリングやふらっと遠出したい人は中型(〜750cc)クラスがおすすめ
このクラスになると本格的なアドベンチャーバイクが多く、小型バイククラスの機動力と大型バイク並みの安定感の両方を兼ね備えています。
日本人の私たちにもちょうど良いサイズでもありますので、しっくりくるバイクが多いのもポイントです。
また、このクラスになると車重が重くなってきますので、市街地を走るにはある程度の覚悟が必要になってくるかと思われます。
ただし、郊外に出てしまえば非常に扱いやすく、思わず長距離を走りたくなるような快適性を持っています。
そのため週末ツーリングや、ちょっと気分転換にバイクで遠くに出掛けたい人にぴったりのクラスとも言えるでしょう。
車種によって上級グレードやスタンダードグレードなど細かく分けられていることもありますので、選ぶ際はしっかりとスペックや仕様を確認することをおすすめします。
3.ロングツーリングも楽しみたいのであれば大型クラスがおすすめ
アドベンチャーバイクの代表とも言えるバイクで、長距離走行時の安定感は文句なしの性能を誇っています。
車重も重くハイパワーであるため、ビッグバイクのスーパースポーツと変わらないスペックを持っています。
ただし、そのサイズや重量感は普段の生活に使用するというより、ロングツーリングを楽しむために存在すると言っても良いでしょう。所有するにはある程度の割り切りが必要となります。
存在感のあるバイクで思いっきりツーリングを楽しみたい人は、ぜひ検討してみてください。
おすすめの大型アドベンチャーバイク
アドベンチャーバイクの選び方がわかったところで、次はいよいよおすすめのバイクを探してみましょう。
大型アドベンチャーバイクでおすすめのバイクは5車種。日本を代表するメーカーのバイクや、日本で人気が高い海外のモデルなどもご紹介していきます。
乗りこなすにはある程度のライテクも必要ですが、言い換えれば一生付き合える相棒にもなります。最新システムも装備されていますので、初めて乗る人はその乗り心地に圧倒されるでしょう。
それでは見ていきましょう。
欧州で絶大なネームバリューであるテレネを冠するバイク!:【ヤマハ】XT1200ZE スーパーテネレ
タイプグレード名 | XT1200Z Super Tenere |
エンジンタイプ | 水冷4ストロークDOHC2気筒 |
排気量 | 1199㎤ |
最高出力 | 82.4kW(112PS)/7250rpm |
最大トルク | 117N・m(11.9kgf・m)/6000rpm |
燃料タンク | 23L |
始動方式 | セルフスターター式 |
新車価格(円) | 183万6000円 |
中古車価格(円) | 78〜158万円 |
ヤマハから発売されているXT1200ZE スーパーテネレの「テレネ」は、80〜90年代のダカールラリーが行われていた時代に世界屈指の難所として知られる砂漠の名前から取ったとされています。
1979年に初開催された「パリ・ダカ」に参戦していたヤマハは、第1回、第2回に優勝しています。この時のバイクはXT500で、のちにXT600テレネ、XTZ750スーパーテレネとして進化を続け、ヨーロッパを中心に絶大な人気を集めたバイクとなります。
そして最新技術を武装して開発されたのがXT1200ZEスーパーテレネとなります。ヤマハのビッグアドベンチャーバイクの伝統を受け継ぐ頂点に君臨するバイクとし、2010年にデビューを果たしました。
XT1200ZEスーパーテレネは、電動調整式サスペンションを搭載しており、リアサスのプリロード調整、前後ショックの減衰力をスイッチ操作のみで調整することができます。
また、シート高も2段階に調整可能で、身長が小柄な日本人でも足つき性が良く、良い意味で普通らしいビッグアドベンチャーバイクとなっております。
ハンドル幅は非常に広く絞り角は少なめであるため、足場が悪い道でもハンドルの自由が取れるように設計されているのもポイント。
エンジンは1200ccという排気量の割に低回転のトルクですが、マイルドに調整されており、スロットルを大きく開けても暴力的な加速はありません。
ベテランライダーからすれば「物足りない...」と思う部分もあるかもしれませんが、ビッグアドベンチャー初体験の人でも扱いやすいのはむしろメリットと捉えられるでしょう。
ただし、5000回転を超えたあたりからモリモリと湧き上がるパワーを発揮し始め、8000回転のレブリミッターまで気持ちよく加速します。
エンジンパワーも2タイプに切り替えられるため、峠道をスポーティに走りたい時は「Sモード」高速道路などを流したいときは「Tモード」に切り替えて走ることもできます。
見た目はかなりワイルドであるため抵抗があるかもしれませんが、ライディングに自信がない人や、初めての人にもおすすめできるバイクでしょう。
ホンダを代表するパリダカレプリカ:【ホンダ】CRF1000Lアフリカツイン
タイプグレード名 | CRF1000L Africa Twin DCT |
エンジンタイプ | 水冷4ストロークSOHC2気筒 |
排気量 | 998㎤ |
最高出力 | 70kW(95PS)/7500rpm |
最大トルク | 99N・m(10.1kgf・m)/6000rpm |
燃料タンク | 18L |
始動方式 | セルフスターター式 |
新車価格(円) | 106万9000円〜138万円 |
中古車価格(円) | 86万9900円〜148万円 |
「アフリカツイン」と呼ばれる名前は、代々ホンダのパリダカレプリカモデルに受け継がれる名前として有名。
本格アドベンチャーモデルとしてCRF1000Lアフリカツインがデビューしたのは2016年モデルからで、998ccのパラレルツインエンジンを搭載しています。
このクラスのアドベンチャーバイクはフロントホイールのサイズが17〜19インチであることが多いのですが、CRF1000Lはフロントに21インチ、リアに18インチのスポークホイールを採用しているため、ずば抜けて高い走破性となっているのです。
タイヤサイズが大きければ俊敏性は損なわれますが、CRF1000Lはもともとアフリカ大陸を走破するために開発されたバイクであるため、そんなことはお構いなし。
日本の公道ではちょっと力を持て余してしまう気もしますが、それもまた特徴と捉えるべきでしょう。
しかしさすがホンダのバイクと言うべきか、日本の道でも窮屈に感じないよう、車体は鋼管フレームやスポークホイールを採用し、切り返しがしやすいオンロードタイヤを採用したりと、小回りが効きやすいようにも設計されているのです。
また、18年モデルからは、より長距離を走破できるようにビッグタンクが採用されたり、ハンドルにガードが備え付けられたため、数百キロの移動も快適に過ごせるようになりました。
トラクションコントロールが7段階+オフに選択できることや、後輪にもABSが装備されているなど、安全面に関しても申し分ありません。
ぬかるんだ道ではトラコン設定を強くし、反対に一般道ではトラコンをオフにして走れば、エンジンパワーを効率良く使い切ることができます。
もちろん後輪のABSもスイッチでオン・オフの切り替えが可能ですので、自然なフィーリングでライディングをしたい人も満足できるでしょう。
メーターも2段階の液晶タイプで、近代ラリーマシンのような雰囲気を醸し出しています。
ツーリングケースはオプションや社外品を購入して取り付けなければいけませんが、リアシート右側には小物入れがついているのは嬉しいところ。
フックをかける部分もたくさんありますので、自分好みにカスタムできるのも、またこのバイクの魅力でもありますね。
アドベンチャーでありながらツアラー志向の快適バイク:【ヤマハ】TRACER900
タイプグレード名 | TRACER900GT ABS |
エンジンタイプ | 水冷4ストロークDOHC3気筒 |
排気量 | 845㎤ |
最高出力 | 85kW(116PS)/10000rpm |
最大トルク | 87N・m(8.9kgf・m)/8500rpm |
燃料タンク | 18L |
始動方式 | セルフスターター式 |
新車価格(円) | 76万9000円〜133万9000円 |
中古車価格(円) | 52万8000円〜105万6000円 |
アドベンチャーバイクの中では珍しい直列3気筒エンジンを搭載しているTRACER900は、ヤマハのストリートファイターであるMT-09をベースとしています。軽快に回るエンジンが特徴的なバイクですね。
クラッチレバーの操作も軽く、バックトルクリミッターも装備されていますので、シフトダウンのショックもほとんどありません。
アドベンチャーバイクと言うより、ツアラーとしての性能が重視されているバイクかもしれません。
他にもクイックシフターやクルーズコントロール、グリップウォーマーなども装備されていますので、リッターバイクでないものの、長時間乗っても全く苦にならず走ることができます。
排気量も845ccと大きいとは言い切れませんが、そのおかげで扱いやすい車体となっているのも大きな魅力ですね。
さらにツアラーバイクは高速道路での快適性も重視されるため、TRACER900には大型のスクリーンも装備されます。
しかもスクリーンの高さは内側のスクリーンを片手で握るだけで簡単に調整ができるのも嬉しいところ。高速道路や一般道など、条件によって使い分けられるのも非常にありがたいですね。
メーターは現代チックな液晶メーターが採用されており、1画面に全ての状態が凝縮されているかのようなデザインは、走行中に視線を余計に動かす必要もありません。
気になる走りについてですが、3気筒エンジンは高回転まで軽快に回るため、まるでスポーツバイクに乗っているかのようです。
もちろんエンジンパワーは3種類のエンジンパワーの中から選ぶことができます。
スタンダードな「STDモード」、雨天時など穏やかな加速が必要な「Bモード」、レスポンス重視の「Aモード」となっています。
ちなみに「Aモード」はレスポンスが良いものの、あくまでマイルドに加速していくため、スポーツモード特有のギクシャクしたフィーリングが発生することはありません。峠でリズミカルに乗りたい人に積極的に使うと良いかもしれませんね。
妥当BMWを掲げたイギリス名門の力作!【トライアンフ 】タイガーエクスプローラー
タイプグレード名 | Tiger Explorer |
エンジンタイプ | 水冷4ストロークDOHC3気筒 |
排気量 | 1215㎤ |
最高出力 | 101kW(137PS)/9300rpm |
最大トルク | 121N・m/7850rpm |
燃料タンク | 20L |
始動方式 | セルフスターター式 |
新車価格(円) | 発売終了 |
中古車価格(円) | 89万8000円〜169万円 |
イギリスの名門とも言えるトライアンフから発売されているのがタイガーエクスプローラー。
6年もの開発機関がかけられて開発されたアドベンチャーバイクで、長距離ツーリングの中でもさらに長距離を走る「超長距離ツーリング」を想定して作られました。
もちろん悪路も走破できるようにも設計されているため、快適さと機敏さを兼ね備えたバイクとも言えます。
ターゲットはBMWのR1200GSとも言われており、発表時には「R1200GS よりも安い価格で、GS に勝るとも劣らない装備と性能をもたせた」と豪語しています。
見るからに巨大な車体とは裏腹に、乗ってみると意外とコンパクトに感じるはず。
直列3気筒で車幅もそれなりにあるはずなのにエンジンを極力低くレイアウトしたため、足回りがコンパクトで低重心なバイクという印象が強いバイクです。
また、長距離を快適に過ごせるよう、シリンダー背面には大容量950Wのジュネレーターが備え付けられているので、グリップヒーターやシートヒーターも常時使用することができます。
従来のバイク用ジュネレーターは、エンジン回転数に比例して発電量を確保しますが、タイガーエクスプローラーのジュネレーターは、エンジン回転数に関係なく必要な電力を発電することもできるのです。
他にも、バイクを所有していると必ずしなければいけないメンテナンスがオイル管理ですが、ピストン裏にオイルを直接噴射するシステムを採用していたり、オイル・ウォータークーラーをエンジン内部に設けることで、通常メンテナンスは1万6000キロまで行わなくても良いとされています。
エンジン特性も特殊で、最大トルクを2000回転辺りからほぼフラットなカーブで維持し続けるようになっていますので、非常にリニアな加速が味わえます。
車体に関しても、リアタイヤを片持ち式にしてメンテナンスしやすくしたり、工具不要でリアサスペンションのイニシャル調整ができるようになっていたりと、快適さと便利さを兼ね備えたモデルとなっています。
1300ccのエンジンを搭載する上級者向けバイク:【KTM】1290スーパーアドベンチャー
タイプグレード名 | 1290 SUPER ADVENTURE |
エンジンタイプ | 水冷4ストロークDOHC2気筒 |
排気量 | 1301㎤ |
最高出力 | 118kW(160PS)/8750rpm |
最大トルク | 140N・m/6750rpm |
燃料タンク | 30L |
始動方式 | セルフスターター式 |
新車価格(円) | 190万円〜219万円 |
中古車価格(円) | 143万円〜175万円 |
1290スーパーアドベンチャーは、オーストラリアのバイクメーカーであるKTMから販売されています。
KTMといえばオレンジのカラーリングで有名で、主にオフロードバイクやモタード車両の販売を主流としています。
KTMがラインナップするアドベンチャーシリーズは「790アドベンチャーシリーズ」や「1090アドベンチャー」が主力として存在し、その中で最も大きいモデルが、1290スーパーアドベンチャーとなります。
オフロードよりの790・1090アドベンチャーと比べて1290スーパーアドベンチャーは、アドベンチャーバイクでありながらオンロード走行よりに開発されており、フロント19インチ、リア17インチのキャストホイールが採用されています。
1290という名前でありながら排気量は1301ccと、非常に大きなV型2気筒エンジンを搭載しており、図太いトルクが持ち味となっています。
ピークトルクの140N・mは6750回転で発生しますが、2500回転あたりからピークの75%ものトルクを発揮するため、スロットルを少しひねるだけでグイグイ進むのも特徴です。
一度全開にしようものならひっくり返ってしまうほどの威力は、もはや怪物級ともいえますね。
ただ、あり余るパワーを持て余さないよう、「スポーツ」「ストリート」「レイン」「オフロード」の4つのライディングモードに加え、電子制御サスペンションにも「スポーツ」「ストリート」「コンフォート」「オフロード」の4つのモードが備え付けられています。
普段の走行でもホイールスピンしてしまうほどのパワーがありますが、モードをきちんを選択することでエンジン特性が大きく変わるため、怪物級のエンジンでもしっかり手懐けて走ることも可能です。
ライディングポジションも高いため、小柄な人や女性にはあまり向いていないかもしれませんが、決して扱えないバイクではありません。
普通のバイクに物足りなさを感じる人であれば挑戦する価値があるバイクですね!
おすすめの中型(〜750cc)アドベンチャーバイク
続いてミドル級のおすすめアドベンチャーバイクをご紹介していきます。
日本人の私たちにとって一番しっくりくるクラスですので、各メーカーから様々な形のバイクがラインナップされています。
また、400ccクラスであれば普通免許でも乗れるため、アドベンチャーバイクに挑戦する人はこのクラスのバイクからという人も多いようです。
国なアドベンチャーバイクのスタンダードモデル!:【ホンダ】NC750X
タイプグレード名 | NC750X Dual Clutch Transmission |
エンジンタイプ | 水冷4ストロークSOHC2気筒 |
排気量 | 745㎤ |
最高出力 | 40kW(54PS)/6250rpm |
最大トルク | 68N・m(6.9kgf・m)/4750rpm |
燃料タンク | 14L |
始動方式 | セルフスターター式 |
新車価格(円) | 61万円〜96万8000円 |
中古車価格(円) | 36万8000円〜87万9000円 |
2012年に登場したNC700X。これまでのリッタークラスアドベンチャーの概念に真っ向から挑んだモデルとも言えます。
700ccという比較的コンパクトなエンジンながら、軽量な車体とストロークの長いサスペンションで、軽快に走る「ミドル級のアドベンチャーバイク」というジャンルを開拓しました。
そしてその後継モデルとも言えるのが、750ccに排気量アップしたNC750Xとなります。
NC750Xは、NC700Xのエンジンをベースに排気量をアップしつつも、ただ単にパワーアップしただけではなく、燃費やコントロールのしやすさにもこだわって開発されたバイクで、アドベンチャーバイクの中でもオールラウンダーな性能を持っています。
また、LEDヘッドライトやDCT制御の変更により、従来までの親しみやすいデザインから、より高級感を取り入れた上級アドベンチャーモデルへと進化していきました。
アドベンチャーバイクというと、オンロード性能とオフロード性能の両方を備えているのも大きな特徴ですが、NC750Xはオンロード向けのモデルとなっています。
このジャンルのバイクをホンダではクロスオーバーモデルとも呼んでおり、市街地やツーリングはもちろん、ワインディングや林道走行まで、どこでも連れて行ってくれる気がするバイクです。
さらにNC750Xのデザインは、尖ったアドベンチャーにありがちな奇抜なフォルムや、重量感に溢れる車体のサイズ感とはかけ離れた洗練されたデザイン。
他のアドベンチャーバイクと比べて安定感のあるデザインになっているのも、ホンダのバイクっぽさが出ていると言えるでしょう。
NS750Xを実際跨ってみると非常に低重心なシートやアップライトなハンドルポジションで、誰でも運転できる気になります。CB750のアドベンチャーバイク版と言っても良いかもしれませんね。
もちろん電子制御も備え付けられており、ABSやトラクションコントロールなどは、より一層の安定感を生み出してくれるはず。
他にもタンク部分にフルフェイスヘルメットが収納できる大容量タンクになっているため、ツーリング先での収納に困ることはありません。必要なものや途中で買ったお土産をすぐにしまっておけるのも魅力的ですね。
生活の中にうまく溶け込むアドベンチャーバイクのお手本として活躍するバイクですね。
「アルペン・マイスター」の称号も手に入れたバイク?:【スズキ】V-Strom650
タイプグレード名 | V-Strom 650 ABS |
エンジンタイプ | 水冷4ストロークDOHC2気筒 |
排気量 | 645㎤ |
最高出力 | 51kW(69PS)/8800rpm |
最大トルク | 61N・m(6.2kgf・m)/6500rpm |
燃料タンク | 20L |
始動方式 | セルフスターター式 |
新車価格(円) | 65万円〜91万4000円 |
中古車価格(円) | 35万9900円〜81万4000円 |
スズキから発売しているV-Strom650は、ミドルマルチパーパスモデルとも言われており、どちらかというと広大な砂漠を駆け抜けるというより、日本の公道を走るのに向いている設計となっています。
アルミツインスパーフレームにVツインエンジンを搭載しており、スペックだけ見てみるとボリューム感があるようにも思いますが、フロント周りは非常にコンパクトで小顔な印象。
しかし他のアドベンチャーバイクにないスタイリングとも言えるでしょう。
実際乗ってみるとVツインエンジンのおかげか非常にコンパクトライディングポジションで、初めてアドベンチャーバイクに乗る人でも安心して乗ることができます。
V型エンジンは極低速から実用的なトルクが発生し、そのままフラットに高回転まで伸びていく特徴があるため、スロットルを捻った分だけ加速していきます。
メーター内にギアポジションが表示されるのもライダーにとってはありがたいですね。
アドベンチャーバイクは排気量が大きく熱がこもりやすい欠点がありますが、V-Strom650は油温を適温に保つためにエンジン下部に水冷式のオイルクーラーが設けてエンジンに負担がかからないようになっています。
それ以外にも、ラジエターに同封版が追加され、足元に熱が篭らないような工夫もされていますので、エンジン、ライダーへの熱対策も完璧です。
ミドル級のバイクとしては小柄なV-Strom650は、コーナーもニュートラルな挙動のままクリアしていきます。
また、同クラスのバイクと比べてホイールベースも長いため、軽量ながら直進安定性もあり、高速道路でも快適に進むことができるでしょう。
スクリーンも比較的大型であるため長距離移動も楽々です。
V-Strom650もオンロードを中心に走行するよう開発されたため、乗る人が余計なストレスを感じないように設計されています。
良い意味で大きな特徴がないバイクで、アドベンチャーバイクを日常生活の中に取り入れたいと考える人に向いているとも考えられますね。
中型免許で乗れるちょうど良いサイズ!【ホンダ】400X
タイプグレード名 | 400X |
エンジンタイプ | 水冷4ストロークDOHC2気筒 |
排気量 | 399㎤ |
最高出力 | 34kW(46PS)/9000rpm |
最大トルク | 38N・m(3.9kgf・m)/7500rpm |
燃料タンク | 17L |
始動方式 | セルフスターター式 |
新車価格(円) | 82万6000円 |
中古車価格(円) | 33万5000円〜75万400円 |
250ccのバイクが流行っているものの、バイクに慣れてくると「やっぱり物足りない」なんて人も出てくると思います。そんな人におすすめしたいのがホンダの400Xとなります。
排気量は400ccと中型免許で運転できるバイクですが、車体サイズは750ccクラスにも引けを取られませんので、大きなアドベンチャーバイクに乗りたいと考えている人にとってぴったりな1台となるでしょう。
ただしシート高は800mm以下と低く足つき性が良い設計となっています。
車両重量も200kg以下に設計されているため、大柄な車体とは裏腹に400ccバイクの扱いやすさも残されています。取り回しが苦にならないのは嬉しいところですね。
また、ミドル級のバイクでありながらメーターデジタルが採用されており、近代的なイメージにもなっています。
ちなみにメーターはCB400Rと共通のものになっています。どちらかというとメーター周りはスポーティな印象となりますが、直感的に状況がわかるようになっているのは高評価。
足回りはフロント・リア共17インチが採用されていましたが、マイナーチェンジ以降フロントに19インチが採用されましたので、安定感と小回りを両立しています。
ホイールは大きければ大きいほどジャイロ効果が大きくなるため、直進安定性が高くなりますからね。
リアサスペンションのイニシャル調整は不可能ですが、フロントサスペンションはプリロードを調整することができるため、路面状況や自分の乗りやすいセッティングにすることも可能です。
気になるエンジンはCB400Rと同型となっていますので、スポーティな走りも得意です。
並列2気筒エンジンですので、高回転域までの伸びも良く、ワインディングロードなどではついスピードを出したくなります。
レスポンスの良いエンジンですので、高回転まで回した時のサウンドも気持ちいいものがあります。
CB400Rと比べて最大トルクの発生回転は500回転ほど低く設定されていますので、荷物をたくさん積んだり、タンデム走行をしていても力強く進むことができるのは嬉しいですね。
アドベンチャーバイクの本家が開発したコンパクトアドベンチャー:【BMW】G310GS
タイプグレード名 | G310GS |
エンジンタイプ | 水冷4ストロークDOHC単気筒 |
排気量 | 313㎤ |
最高出力 | 25kW(34PS)/9500rpm |
最大トルク | 28N・m/7500rpm |
燃料タンク | 11L |
始動方式 | セルフスターター式 |
新車価格(円) | 58万円〜70万1000円 |
中古車価格(円) | 47万5200円〜69万8000円 |
BMWのアドベンチャーバイクシリーズの中でも最も小型なサイズなバイクがG310GS。
313ccの排気量はミドルクラスと言うより、小型アドベンチャーとも言えるかもしれません。しかし見た目のボリュームはかなりのもので、750ccクラスのバイクに匹敵します。
ヨーロッパのバイクであるためシート位置が高く、乗り降りがやや苦労するかもしれませんが、いざ跨ってみるとライポジはライダーファーストとなっています。
幅が広いシートと膝が曲がりすぎないステップポジションであるため、ゆったりと乗ることができるでしょう。
GSシリーズの最上級バイクR1200GSのポジションに限りなく近付けた設計となっているようですね。
エンジンは後継シリンダーのDOHC単気筒エンジンを搭載しています。単気筒エンジンでありながら最高出力は9500回転と超高回転型。
こうなると低回転域でのトルクの無さが心配されますが、単発エンジンの力強いトルクもしっかり生かされていますので、スムーズな加速ができるのです。
さすがにシングル特有の1発の蹴り出し感は薄いものの、3000〜8000回転までが実用域と幅広くなっていますので、高速走行でもギクシャクせずスムーズに進めるのです。アドベンチャーツアラーとしても高評価ですね。
スクリーンは比較的小さめですが、フロントカウルの形状から防風効果も大きいため、さほど気にならないレベル。むしろ視界が広く取れるため快適に感じる人も少なくないようです。
BMWのGSシリーズはアドベンチャーバイクの祖でもあります。その中でも比較的乗りやすいコンパクトなG310GSは、アドベンチャーバイクに憧れているけど大きさや免許がネックとなっている人に対してぴったりなバイクとも言えるでしょう。
排気量が小さいものの、しっかりオフロードも楽しめる完成度であるため、普段は足として使い、週末は林道ツーリングをしたい人に最適な1台ですね。
スポーティなエンジンと足回りを装備する走り重視のバイク!:【カワサキ】ヴェルシス650
タイプグレード名 | Versys 650 |
エンジンタイプ | 水冷4ストロークDOHC2気筒 |
排気量 | 649㎤ |
最高出力 | 51kW(69PS)/8500rpm |
最大トルク | 64N・m(6.5kgf・m)/7000rpm |
燃料タンク | 21L |
始動方式 | セルフスターター式 |
新車価格(円) | 77万9000円 |
中古車価格(円) | 25万8500円〜60万5000円 |
カワサキが海外向けに発売しているヴェルシス650。開発コンセプトは「ストリートサーファー」とも言われています。
サスストロークが非常に長く、アップライトな乗車姿勢から、ホンダのNC750Xのようなクロスオーバータイプにも分類されますが、17インチタイヤの採用など、オンロードを得意としたバイクとも考えられます。
そのため市街地走行もしやすく、生活に取り入れやすいバイクとなっているのです。
ただしヨーロッパ人を対象に開発されたため、ライディングポジションが日本人の私たちにとってしんどい部分もあります。
水冷2気筒エンジンに軽量フレームと、扱いやすいバイクでもあるものの、そのライディングポジションは大型ツアラー並みとなっているのです。
しかし車体のデザインやエンジン性能が、ほかのどのバイクとも似つかないため、今回はあえておすすめのバイクとしてご紹介させていただきました。
650ccのエンジンは、吸排気系のセッティングを変更し、中低速回転域での粘り強さを前面に押し出しています。
反対にトップエンドでのパワーは絞られていますが、このクラスのバイクであれば目一杯加速することはほとんどありませんので気にならないでしょう。
また、この手のアドベンチャーバイクの足回りはストロークが長く、フワフワしがちですが、ヴェルシス650はやや硬めのスプリングが採用されており、スポーティな走りができるようになっています。
リアサスペンションのプリロード調整もダイヤル一つでできるため、タンデムや荷物満載時は少し締め込んで調整すれば快適さを失うことはありません。
スピードを出せば出すほど接地感が大きくなるため、ワインディングを軽快に走り抜けることができるでしょう。足つき性やライディングポジションさえ克服できれば一番のおすすめかもしれませんね。
KTMの人気バイクDUKEの心臓部を受け継ぐNEWマシン:【KTM】390ADVENTURE
タイプグレード名 | 390 ADVENTURE |
エンジンタイプ | 水冷4ストロークDOHC単気筒 |
排気量 | 373㎤ |
最高出力 | 32kW(43PS) |
最大トルク | 37N・m |
燃料タンク | 14.5L |
始動方式 | セルフスターター式 |
新車価格(円) | 未定 |
中古車価格(円) | データ無し |
KTMの中でも日本で人気のあるのが「390DUKE」や「RC390」など高回転まで回して楽しめる390ccクラスのバイク。DOHCエンジンの伸びのある加速はミドル級バイクを扱う楽しさの一つでもあります。
390DUKEは「ストリートファイター」、RC390は「スーパースポーツ」と言ったジャンルのバイクでしたが、ついにKTMは390ccのアドベンチャージャンルにも進出し始めることになります。
KTMが2019年のモーターショーで発表した390ADVENTURE。正式な発売時期は未定ですが、エンジンスペックも公開されており、いよいよ秒読み段階まで来ています。
390ADVENTUREはミドル級らしくボディサイズはコンパクトにまとめられており、機動力に優れている印象を受けます。
とは言え、あくまで欧州人の体格に合わせて開発されたバイクですので、シート高は855mmと少々高めなのです。また、一目見てKTMとわかる独特のフォルムも採用されているのもまた魅力的。
ちなみにメーターは390DUKEのようにオールデジタルとなっています。
エンジンもDUKE譲りのエンジンで、アドベンチャーバイクとしては珍しい高回転型のエンジンとなっています。
サイレンサーはかなり太くなっていますので、低回転でもトルクが考慮されていると考えられます。日常の扱いやすさを考えると、DUKEやRC390よりも良いかもしれませんね。
さらに電子制御ですが、ABSはオンロードとオフロードの2種類に切り替えが可能となっており、路面状況によって最適な走りができるようです。
タイヤサイズはフロント19インチ、リア17インチが採用されており、タイヤ自体もブロックパターンが多いタイプが採用されています。そのままの状態で砂利道や林道も駆け抜けられますので、遊べるバイクでもありますね。
おすすめの小型(〜250cc)アドベンチャーバイク
最後にご紹介するジャンルは、250ccクラスの小型アドベンチャーバイクとなります。
日本だけでなく、アジア圏を中心に人気が高まってきた250ccクラスは、元も需要が伸びてくるジャンルでもあるため、各メーカーが続々と新型を投入しています。
このサイズは、これまでのアドベンチャーバイクの常識であった「大きい」「重い」などのネガな部分を払拭しているバイクであるため、初心者にも受け入れられやすいバイクとも言えるでしょう。
ワインディングと街乗りの両立を図った万能選手:【スズキ】Vストローム250
タイプグレード名 | V-Strom 250 ABS |
エンジンタイプ | 水冷4ストロークDOHC2気筒 |
排気量 | 248㎤ |
最高出力 | 18kW(24PS)/8000rpm |
最大トルク | 22N・m(2.2kgf・m)/6500rpm |
燃料タンク | 17L |
始動方式 | セルフスターター式 |
新車価格(円) | 41万5000円〜73万1900円 |
中古車価格(円) | 36万6200円〜66万円 |
Vストローム250は「あらゆる路面を自由に駆け抜ける」をコンセプトに開発されたVストローム1000やVストローム650よりも小型で、気軽にアドベンチャーバイクが楽しめるようにと開発されました。
これまでのVストロームが持つ直進安定性はそのままに、よりコンパクトで誰でも楽しめるモデストなっていますので、女性からの人気も高まってきています。
250ccのエンジンとは裏腹に大きな車体が特徴的で、アドベンチャーバイクとしての魅力も決して損なわれていません。
足回りはどっしりとしているため、高速道路などの直進安定性はピカイチです。しかし反対にホンダのCRF250ラリーのようにクイックに旋回するのは苦手。
スクリーンも大型化されており、長距離ツーリングにも向いているため、アドベンチャーツアラーと言っても良いかもしれませんね。
ヘッドライトも大きな丸目の1灯型となっており、LEDではないにも関わらず、かなり奥まで照らしてくれるため夜間走行でも安心感があります。
さらにメーター横にシガーソケットが付いていますので、ツーリング時にナビやスマホの電池切れを心配する必要もありません。
ツーリングユーザーであればこの機能はかなりありがたいのではないでしょうか?
車重は大柄な車体もあってか少々重くなっており、250ccのエンジンでは出だしの加速が鈍い弱点があります。ストップ&ゴーが多い市街地走行はちょっと苦手かもしれませんね。
一方で中・高速の走行では抜群の安定感を誇りますので、流して乗るシチュエーションでは250ccクラスのバイクに乗っている感覚がなくなるほどの安定感。ゆったりバイクを楽しみたいと考えている人にとってはうってつけのバイクですね!
アフリカツインの弟分!250ccでも力強さは健在:【ホンダ】CBF250RALLY
タイプグレード名 | CRF250RALLY Type LD |
エンジンタイプ | 水冷4ストロークDOHC単気筒 |
排気量 | 249㎤ |
最高出力 | 18kW(24PS)/8500rpm |
最大トルク | 23N・m(2.3kgf・m)/6750rpm |
燃料タンク | 10L |
始動方式 | セルフスターター式 |
新車価格(円) | 52万円〜71万5000円 |
中古車価格(円) | 44万9800円〜62万5900円 |
ホンダのオフロードモデルとしてお馴染みのCRF250シリーズにも、アドベンチャーバイクがラインナップされています。
ホンダのアドベンチャーバイクと言えばアフリカツイン。CBF250RALLYは見た目も性能もコンパクトに凝縮されていますので、弟分と言っても良いかもしれません。
最近のアドベンチャーバイクは使用頻度の関係上オンロード志向が強いバイクが多いものの、CBF250RALLYは長いサスペンションやブロック形状のタイヤが採用され、いつでもオフロードが走れる準備が整っています。
もちろんそのまま市街地だって走ることができますので、CBF250RALLYユーザーの中でも普段から通勤に使う人も少なくありません。
ルックスもCRFシリーズとは違い、重量感あふれる仕様となっています。
エンジンを囲むように覆いかぶさっているカウルや、左右非対称の2灯式LEDライト、大型スクリーンや大型燃料タンクなど、軽快なオフロード車とはまた違った魅力があります。
エンジンは水冷4ストロークDOHCエンジンで、扱いやすい高トルクな単気筒エンジンとなっています。
アドベンチャーバイクということで車重は155kgとある程度ありますが、そのおかげでどっしりとした安定感を感じることができるのも大きな魅力。
車重が軽い250ccクラスのオフロードバイクでは高速道路走行で振られることもありますが、CBF250RALLYであればそんな心配も無用。ロングツーリングだってへっちゃらです。
唯一の欠点は足つき性の悪さとも言えるでしょう。895mmというシート高は大型アドベンチャーバイクに引けを取られない高さで、ある程度の身長がなければ信号待ちの時に爪先立ちとなってしまい怖い思いをすることも。
もちろん跨がればある程度サスペンションが沈み込むものの、それでも不安定な感触は拭いきれません。
ただしその分高い車高は、オフロードもしっかり楽しめるようにできていますので、山道も楽しみたいという人であればかなりおすすめのバイクでもあります。
扱いやすいというホンダらしさも十分に詰まっているため、初心者にもおすすめのバイクなのは言うまでもありません。
走り重視のツアラーアドベンチャー:【カワサキ】ヴェルシスX250
タイプグレード名 | Versys-X 250 TOURER |
エンジンタイプ | 水冷4ストロークDOHC2気筒 |
排気量 | 248㎤ |
最高出力 | 24kW(33PS)/11500rpm |
最大トルク | 21N・m(2.1kgf・m)/10000rpm |
燃料タンク | 17L |
始動方式 | セルフスターター式 |
新車価格(円) | 49万8000円〜72万500円 |
中古車価格(円) | 42万8000円〜62万8000円 |
カワサキを代表するスポーツバイク「Ninja250」の水冷2気筒エンジンを搭載したアドベンチャーバイクで、Ninjaと比べて2馬力プラスの33馬力を発揮します。
デュアルスロットルバルブが採用されたFIシステムはスロットル操作に忠実に反応します。しかもバランサーも導入されていますので、吹け上がりの軽快感もかなりのもの。
100km/h巡航時は6速7000回転ですので、やや落ち着きがないエンジンのように感じるかもしれませんが、峠道などでは機敏に走ることができるでしょう。
サスペンションはさすがヴェルシスシリーズとも言うべきか、かっちりとしておりコーナーでも安定感があります。
反対にフレームがしなやかな構造をしているため、路面のギャップも車体全体でしっかり吸収してくれます。
ちなみに「ツアラー」と呼ばれるグレードにはサイドにツーリングタンクが標準で備え付けられているのも大きな魅力です。
片側17Lと決して大きい方ではありませんが、上部に蓋があるため荷物が落下することはありません。ちょっとしたツーリングはこの装備があれば十分楽しめるでしょう。
アドベンチャーの雰囲気を上手く表現したデザインで実用性もあるヴェルシスX250。同クラスのライバル車も多い激戦区に存在しますが、漢カワサキと言ったようにエンジンがパワフルで軽快に走れるなど差別化もバッチリ。
スポーツバイクから乗り換えた人も満足させるバイクではないでしょうか?
日本を代表するオフロードモデル:【ヤマハ】ツーリングセロー250
タイプグレード名 | SEROW 250 FINAL EDITION |
エンジンタイプ | 空冷4ストロークSOHC単気筒 |
排気量 | 249㎤ |
最高出力 | 14kW(20PS)/7500rpm |
最大トルク | 20N・m(2.1kgf・m)/6000rpm |
燃料タンク | 9.3L |
始動方式 | セルフスターター式 |
新車価格(円) | 44万9600円〜64万4600円 |
中古車価格(円) | 24万8000円〜52万8000円 |
ヤマハのオフロードバイクと言えば30年以上の歴史があるセローではないでしょうか?
オフロードバイクの軽快さと街乗りでも使える使い勝手の良さが売りのバイクで、老若男女問わず愛され続けてきたバイクでもあります。
そんなセローをヤマハ純正オプションパーツで固めてアドベンチャーバイクの仕上げたのがツーリングセローとなります。
ノーマルのセローにハンドガードとスクリーン、大型キャリア、アンダーガードを装備しており、オフロードバイクとしての性能は損なわず、ロングツーリングも快適に過ごせるように進化したと認識すると良いかもしれません。
もともとも完成度が高いセローで。ユーザーからの評価も上々ですので、乗りやすさやオフロード性能は説明するまでもないでしょう。
シート高は830mmと高めでもありますが、軽い車体のおかげで小柄な人でも不安に思うことはありません。
シート前方は大きく凹んでいますので、女性でも簡単にまたがることができるでしょう。ちなみにシートの素材も柔らかいものが使われていますので、その分足つき性も改善されているのです。
それ以外にも、セローはハンドルの切れ角も多く切り返しも非常に簡単。林道走行などで行き止まりになっても簡単に切り返すこともできます。
また、エンジンは空例単気筒エンジンが採用されており、車体の軽量化に大きく貢献しています。空冷エンジンということで整備性も良く、プラグ交換も2〜3分で済みます。
水冷エンジンと比べてエンジンパワーはやや劣る20馬力となりますが、低速トルク寄りのセッティングとなっているため、街中の走行では全くストレスがたまりません。2速発進も簡単にできてしまうのも嬉しいですね。
ガンガン回して峠を攻めたいのではなく、マイペースで冒険するようにトコトコ走りたい人に非常におすすめのバイクですね。
まとめ
アドベンチャーバイクはオン・オフ両方の性能を備えており、他のジャンルのバイクにはない力強さがあります。
また、これまでのアドベンチャーバイクはリッタークラスのバイクばかりで、ベテランライダーや富裕層だけが所有できるバイクとしてのイメージが多かったように思います。
しかし最近はベテランライダーや富裕層、リターンライダーだけがターゲットではなく、これから免許を取得しようと考えている若者やバイク女子も気兼ねなく乗れるようなクラスや性能のバイクが次々に開発されているのも事実です。
特に250ccクラスのアドベンチャーは今まで盛んに開発されていませんでしたが、若者を中心に人気が出てきたクラスでもあるため、今後もますます魅力的なバイクが登場するでしょう。
アドベンチャーバイクに興味がある方は、今回ご紹介したバイクを参考に、ぜひ自分だけの相棒を探してみてください!

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